DAO:ジ・アリス・レプリカ〜神々の饗宴〜
第十九話
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。お前たちが知る、以前の挑戦者もまた、この剣戟を受けて死んだ」
「……先生を、殺した技……」
リーリュウが目を見開く。「え?師匠何で生きてんの!?」とはカズのコメント。
「あんなのに斬られたらひとたまりもないぞ……!?」
セモンは思わずつぶやいてしまう。「ねぇ、何で師匠は無傷なの!?」SAO時代、ALO時代、どこを通しても、あれほど破壊力のある攻撃は見たことがなかった。何せ、フィールド一つが木っ端みじんになってしまうのだ。
いつしか洞窟は一部が破壊され、空が見えるようになっていた。青空だ。かがやく太陽が、一点の曇りなく大地を照らし―――――
ふと、その光が陰った。あれ、デジャヴ……?
「ふっ……やっと来たか」
コクトが、どこぞの少年漫画のライバルキャラの様な不敵な笑みをとる。え?何?とセモンが混乱していると、ますます空を覆う影は大きくなり――――
ズガァン!!という大音響と、凄まじい地響きを立てて、何か巨大な物体が落下してきた。
物体は、全長三メートルほど。黄金の鎧に身を覆った、超巨大ゴーレムだった。セモンの背丈ほどもあるかという大きさの掌の上には、何物かが立っていた。
鍛え上げられた褐色の肌。金色の髪に、真紅の目。鬼族のそれとはまた違った角を備えている。従えた巨大ゴーレムとよく似た金と真紅の鎧。炎を封じた様な色合いのマントをなびかせたその姿は、古代インドの戦の神を彷彿とさせた。
着陸の余韻に浸るようにしばらく目を閉じていた乱入者は、カッ!!と目を開くと、あたりを睥睨して、堂々と言い放った。
「待たせたな、お前たち」
と。
「……遅かったじゃないか。何を手間取っていたんだ?ラーヴェイ」
「うるさい、ウサ耳。こちらも初期出現エリアからここまで来るのにかなり時間がかかったんだ。勘を取り戻すことも必要だったしな……」
ラーヴェイと呼ばれたその男は、ひょい、とセモンの方を見ると、にやり、と笑った。その笑い方に、セモンは見覚えがあった。
「よく頑張ったな、清文」
「あ……明兄……?」
《ボルボロ》元第二席にして、《ジ・アリス・レプリカ》開拓チーム主席、千場明。
そのアバターたる六門神、《大焔神》ラーヴェイの、降臨だった。
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