6話 この世界の疑問
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俺は長らく疑問に思っていた
なぜ、この世界にはモンスターが出るのかと......
俺の記憶が正しいなら、この世界にモンスターが出始めたのがつい5年前の事だったはずだ
なのに、母さんもタクもスグも周りにいる人達全てが当たり前のように過ごしている
俺も周りと合わせて過ごしているが、どうしてもモンスターを目にすると考えてしまう
「なぜ?」と
だから、いつも誰にも知られないようにノートに書き残している
その疑問が解けるまで.....今もその疑問は解けていない....
◆
「兄さん!」
タクにふと呼ばれ、俺はノートを慌てて隠し、フウに
「よろしく」
『分かりました』
フウはノートを持って俺の部屋に向かう
「どうした?タク」
「クエ行こう」
「了解っと....誰が行くんだ?」
「僕と兄さんと明日奈さんと愛羅」
「そうか....なら急がなくちゃ....明日奈を怒らせると怖いからな.....」
「ひとつ言い忘れてたけど.....二人ずつのパーティで挑むクエだから、兄さんは明日奈さんとね」
「なぜそうなる.....ああ.....愛羅はお前の彼女だからか.....」
そういいながら俺は内心ガッツポーズをしていた
「そういう事」
「彼女は大事にしろよ?」
「うん」
俺達は校門にたどり着く
「遅い!」
「ごめん!愛羅!」
愛羅は大変ご立腹のようだ
当然、明日奈も.....
「遅いよ!和人君!」
「悪い.....なにせ、さっき誘われたもんだから」
「え?」
明日奈は聞き返す
その一方でタクと愛羅はなにやらコソコソと.....
【さっきって誘ってあったんじゃないの?】
【さっきまで忘れてました......】
【拓人のバカ!】
【ごめん!】
こっちまでダダ漏れですが......気づいていないのでしょうか?
「あの......」
「何?」
「さっきの会話.....聞こえてましたけど.....」
明日奈の言葉によりタクと愛羅は青ざめる
「今の忘れてください!」
「お願いします!」
タクと愛羅が口々に言い、明日奈は驚いたようにうなずく
すると、タクと愛羅はホッとしたように顔を見合わせる
なんだったんだ......あいつら.....
「とにかく行こう?」
明日奈が俺の顔をのぞく
俺はできるだけ動揺した声と顔を出さないようにし
「そうだな....行くぞ!タク!愛羅!」
「うん!」
「はい!」
◆
『またですか?』
フウに問われ、俺は応える
「ああ......この世界の疑問が解けるまで、これは
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