スーパーロボット大戦OG外伝
0556話
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ィムの姿だった。そのコックピットブロックにしても周囲から火花を散らし、あるいは火を噴き、そして爆発の衝撃で酷く歪んで捻れている。そう、まるで子供が紙をグシャグシャに握りしめたかのように。その光景を見れば、修羅王であるアルカイドの命がもう助からないのは誰が見ても明らかだった。
「ぐっ、ぐふ……み、見事……だ」
コックピットブロックから微かに聞こえてくる声。その声は明らかに力を失いつつあった。だが、それでも修羅王としての威厳は消えることなくそのままだ。
そして次の瞬間。修羅王の間の入り口から人馬型の修羅神、マルディクトが姿を現す。
「修羅王アルカイド様」
「アルティス……か。結果は、見ての通りだ。……我は敗れた以上このまま消え去るだろう。うぬと……うぬの弟。お主等2人に、修羅の命運を……託す」
「……修羅王最後の命、しかと承りました」
突然出て来たマルディクトに、一瞬警戒の視線を向けたヒリュウ改やハガネのメンバー達だったが、このやり取りで敵ではないとすぐに分かったのだろう。構え掛けていた武器を下ろす。
「フォルカ・アルバーク……うぬもだ。兄と協力し、修羅の皆を……」
「……承知した」
「ぐっ、ごふっ、……アクセル、とか言ったな」
その言葉が俺へと向けられた事に、多少意外に思いつつニーズヘッグをマルディクトとヤルダバオトの側にあるコックピットブロックの成れの果てへと移動させる。
「ああ」
「話は聞いて、いる。がはっ……うぬの力は見事、だった……うぬが、修羅であれば、我を越える修羅王になれたであろう。……巡り合わせが悪かった、か」
「さて、どうだろうな。だが、俺が修羅になったとしたらお前は間違い無く俺の最高の部下だったかもしれないな」
「ふっ、我が人に従う、か。それも……楽しそうではある。……だが、既に結果は出た。……アクセルよ。人の身でありながら、修羅の頂点たる阿修羅すら超える力を持つ者よ。修羅の者共を、頼ん……だ……」
轟っ!
最後にその一言だけを告げ、コックピットブロックは爆破し、数秒後にはそこには何も残っていなかった。
「……安らかに眠れ、修羅の王」
修羅王としての生き様に、思わず小さく呟く。
10秒程の瞑目した後、ニーズヘッグをソーディアンの中枢部。通称奥の院へと向ける。
本来強固に封印されていたはずのそこは、メガ・バスターキャノンとグラビトン・ランチャーの爆発による影響で入り口が破壊され、中へと入れる道が繋がっていた。
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