第三章
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た女」
それがラミアなのであった。
「それこそがこの女なのです」
「馬鹿な」
ユリニウスが思わずそれを否定にかかった。
「ラミアなぞ。彼女が」
「では聞こう」
必死に否定しようとする弟子に対して問う。
「今の様に。舞う銀の食器はあるか?」
「それは」
「ないな。そういうことだ」
言葉はユリニウスにとってあまりに厳しいものであった。しかしアポロニウスが嘘を言うような人間でないことは弟子である他ならぬ彼が最も知っていることであった。
「そうですな」
アポロニウスは今度は婦人、つまりラミアを見た。そのうえで彼女にも問うたのである。
「貴女は人ではなく。ラミアですな」
「それは」
「誤魔化すことは出来ませんぞ。何故なら」
ここでもう一つ指差すものがあった。それは。
「貴女の影。それは」
「影!?一体今度は」
「何事なのか」
人々はアポロニウスの言葉にいぶかしむ。アポロニウスが指差したのはラミアの影であった。見ればその影というものは。
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