第二十話 後輩ですか竜殺しですか
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「私は今度の会談、三大勢力が手を取り合う大きな機会だと思っているのですよ。既に知っているから話しますが、我らが創造主、神は先の戦争でお亡くなりになりました。敵対していた旧魔王も戦死。堕天使の幹部たちは沈黙。アザゼルも戦争を起こしたくないと建前上は口にしています。これは無駄な争いを無くす絶好のチャンスなのですよ。このまま小規模な争いが断続的に続けば、いずれ三大勢力は滅ぶ。そうでなくても、横合いから他の勢力が攻めこんでくるかもしれません。その聖剣と緋想の剣は私から悪魔サイドへのプレゼントです。もちろん、堕天使側にも贈り物をしました。悪魔側からも噂の聖魔剣を数本いただきましたし、こちらとしてもありがたい限りなのですよ」
あっさりと緋想の剣を渡したのはそういう思惑があったのか。一応、最強の聖剣と言われていたくらいだしな。
『聖書の神』は死んだが、他の神話の神は生きてるからなにが起こるかわからないらしい。
て言うか、長々と話すなよ。和平したいってことだろ?
「朱乃さん。私への用はなんなのかしら?」
話が長くてかなんで〜。
「さあ、私は何も聞いていませんから」
ああ、俺はいつまで待てばいいんだよ・・・・・・。
「あ、あの、ミカエル様」
「ミカエルさんでいいですよ」
「あ、はい。ミカエルさん。紫さんを呼んだ理由はなんなんですか?」
おお!一誠がいいタイミングで話題を向けてくれた!
「ああ、紫さんには、緋想の剣について聞きたいことがあるのですよ。実は緋想の剣は最強の聖剣なんて言われていますが、謎の多い剣なのですよ。それについて何か知っていないかと思って、聞きに来たんです。何か知っていることはありますか?」
あー、これは正直に話した方がいいのかねぇ。
「今のところわかっていることだけ話すわ。まず、緋想の剣は聖剣ではなく気質を見極める剣よ。他には、天人しか使えない剣ということぐらいかしら」
「天人・・・大昔の戦争で全滅した種族ですね」
えぇぇぇ!?天人って全滅してたの!?じゃあ天子は唯一の生き残り!?非想非非想の娘は伊達じゃねぇ!
「では、気質を見極めるとはどのような能力なのですか?」
「天候をある程度操る力ね。あくまで天候を作り出す程度だから、雷雲を作ることはできても、雷を操ることはできないわ」
「なるほど・・・・・・実に不思議な剣ですね。1つ聞きたいのですが、あなたは天人なのですか?」
「『今』わね」
緋想の剣の全てを話す必要はないだろう。弱点をつく剣なんて、チートもいいとこだ。さてと、話すことも話したし、帰るか。
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