暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜十一番目のユニークスキル〜
唯一無二の不確定因子
第一話 白と黒の剣士達
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74層<迷宮区>
そこに一人の裾が膝下まである白のコートを羽織っているプレイヤーが黒い騎士と戦闘を繰り広げていた。
白のコートを羽織っているプレイヤーは手に持っている黒の小太刀で黒い騎士の攻撃を受け流し続ける。しかし、ついに受けそこねてしまい、鈍色に光る剣尖が、俺の肩を浅く抉った。
「・・・・・・チッ!」
舌打ちをし、大きくバックダッシュをし、距離を取った。
だが、目の前の黒い騎士<ヘル・ナイト>は剣を振りかぶり、ソードスキルを発動させる。刀身が鮮やかなライトグリーンの輝きを放ち突進してくる。
片手直剣用ソードスキル突進技<ソニックリープ>
だが俺はそれを先読みした。
それを右にダッシュ回避をし、背中に回り込んでソードスキルを放つ。
小太刀用ソードスキル四連撃技<ダブル・アーク>
空中にWに描かれた水色の光のラインが、ぱっと眩く拡散する。
同時に、黒い騎士の頭上に表示されるHPバーが一ドットも余さず消え去る。
そしてガラス塊を割り砕くような大音響とともに、微細なポリゴンの欠片となって爆散した。
「はー、疲れた・・・・・・」
小太刀を鞘におさめ、息をつくと不意に遠い記憶がよみがえってくる。
◆
「・・・・・・親父。これは?」
「それはナーブギア。名前は聞いたことがあるだろ」
「世界初のVRMMOの再現、仮想空間へのキップってところだろ。だがなぜ俺に?」
「これは俺自身の依頼だ。このナーブギアを使い、そのゲーム<アインクラッド>の第100層までクリアしてくれ」
「親父自身の依頼・・・・・・あの事件以来だな」
親父は口をかみしめ黙り込む。
「・・・・・・」
何も言わないので俺は話を進める。
「・・・・・・依頼はこのゲームのクリアだな。報酬は?」
「報酬はお前が望むものをやる。俺ができる範囲で、だがな」
俺は驚きを隠せなかった。あの事件の時と同じだ。
「・・・・・・! たかがゲームをクリアするだけなのに―― 一体このゲームにはなにがあるんだ?」
「俺からはなにも言えない。ただ俺からはこれだけだ。たのむ・・・・・・」
そういいつつ地面に頭をつけた。
あの親父が頭を下げた。しかも地面に額をつけて。
しかし俺はもう親父を見てはいなかった。代わりに空を見上げながらこう言った。
「・・・・・・なにがあろうといいさ。俺にはもうなにもない。あの絶対に守ると誓ったあいつはもう――」
◆
「どうして今あの記憶が・・・・・・」
俺がそう呟いた時、うしろから誰かが叫んだ。
「リオン! うしろだ
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