TURN134 ジブラルタル会戦その一
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TURN134 ジブラルタル会戦
エイリス軍が各星域に送り込む艦隊による攻撃で枢軸諸国はその各星域での警護を固めていた、そしてである。
それで主力が集結しているパリ星域への予備戦力の派遣と補給はかなり減っていた、このことはそのままロンドン攻略作戦である第二次アシカ作戦にも影響していた。
秋山は東郷に深刻な顔で話した。
「現状ではロンドン侵攻は出来ても」
「確実に勝利することはだな」
「百パーセントではありません」
確実には勝てない状況だというのだ。
「そこまで戦力がありません」
「やはりエイリスの本国艦隊は強いな」
「数もあります」
温存していた彼等がというのだ。
「しかも名将が揃っています」
「セーラ女王、エリザ前女王、イギリスさん達にな」
「そしてロレンス騎士提督です」
「それだけの人材がいれば」
それこそ、というのだ。
「ドクツに対抗出来たのも道理だ」
「そうです、それだけの戦力がありますから」
「こちらも迂闊には攻められない」
「それが現状です」
秋山は深刻な顔のまま東郷に話す。
「あと少しの戦力があれば確実に勝てますが」
「各星域にエイリス軍が来る現状ではな」
「まだ攻められません」
「何とか出来ないものかというとな」
「やはり難しいです」
その何とか出来る戦力を届けることが出来ないからだ。
「補給も減っていますし」
「戦えない、餓えないという程度ではないがな」
「充分あるにはありますが」
「しかし作戦を成功させるだけは届くかというとな」
「そこまでいきません」
「難しい、微妙な状況だな」
「全くです」
こうした事情で中々攻められなかったのだ、あと一歩だが。
だからだ、ここでこうも言う秋山だった。
「一か八かという作戦も立てられますが」
「今それをして失敗するとな」
その時が怖い、実は慎重派の統合がその場合のことを指摘する。
「逆にパリを奪われてだ」
「そこから一気にですね」
「主力が壊滅するとな」
予備戦力も迂闊に動かせない現状ではだ。
「欧州位は取られる」
「そうなればまた戦力が均衡しかねません」
「戦争のさらなる長期化を招いてしまう」
「ですから」
その一か八かの作戦も出来ないのだった、とにかく今枢軸軍は迂闊に動くことは出来なかった。そしてその状況に。
積極派は口々にだ、起こりながら言った。
「まだるっこしいね、ここまで来たら一気にだろ」
「そうだホーーー!攻めるべきだホーーー!」
キャシーとケツアルハニーが苛立ちを隠さずに言う。
「この戦力だったら勝てるだろ」
「だから第二次アシカ作戦決行だホーーー!」
「ああ、もうここまで来たらやってやろうぜ」
田中もこちら側だっ
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