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NARUTO 桃風伝小話集
その1
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ちゃんづけで呼ばれるなんて経験は生まれて初めてで、訳もなく慌ててしまいそうになる。
慣れなくて、なんだか変な感じだ。

「あ、ああああああああああの、あの、その呼び方は一体……?!」
「あら。だって、ナルトちゃんは女の子でしょう?だったら、君づけはおかしいわよね?」
「で、でも、私、おじいちゃんに、それは隠しておけって言われてるし」
「おじいちゃん?」
「あ!違う。えと、おじいちゃんじゃなくって、火影様に」
「あら。そう…。なら、こうしましょう!ナルトちゃんは、私と二人きりの時だけの秘密の呼び方ね」
「え…」

ミコトさんの言葉に、私の心を酷く惹きつけられた。

「いくら火影様の言いつけだったとしても、ずっと男の子の振りし続ける必要はないわよ。せめて、私の前ではだいじょうぶだから。ね?」
「は、はい…」

思わず反射的に私は返事をしてしまっていた。
はっとなったけれど、もう、遅い。

「じゃあ、ちゃんと温まってから上がってらっしゃいね?」
「は、はい…」

ぱたぱたと軽い足音を立てて去っていくミコトさんの足音を感じながら。
私は本当にこの状況は一体何なんだろう、と狐につままれたような感じを味わっていた。
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