SAO編
第一章 冒険者生活
8.裁縫職からの依頼
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ながら、更に《男女のペア》。でも女の人の方は狩りには行かず、バートさんだけ危険に身を晒しているなんて……っ。
「と、特に面白いことはないんだけどなぁ……」
と言いつつ話し始めるバートさん。
その女の人とは、同じ高校の同級生だったらしい。高校時代はお互い面識はなかったけど、同じ服飾デザイナーの専門学校に入学したことで縁が出来たという。
このSAOにはバートさんの誘いで一緒にプレイしようと思ったらしい。
バートさんは、最近デザインでスランプに陥ってしまったその女の人の気分転換のため、現実じゃ着れないような服装を実際に着れるVRゲームに目を付けた。その中でも話題沸騰の天才プログラマー茅場明彦が一から作り上げたと言うVRMMO《ソードアート・オンライン》。どうせなら一番新しいゲームのほうが、グラフィックとかも他より良いかなと安直に考えたんだそうな。
「でもねー……こんなことになっちゃったし、彼女はああだし……」
「ああ?」
今のバートさんの言葉には、「SAOがデスゲームになった」とは別の理由の何かが含まれているようにわたしは感じた。
そして、その理由を訊こうとしたとき、
「……三人とも、戦い方は覚えてるな?」
ちらりと一瞬、後ろを歩くあたしらを見て、キリュウさんは確認するように言ってきた。
「あ、はいっ、大丈夫です! あたしが《威嚇》で敵を引き付けて――」
「私が《インテンスビート》で敵の動きを止めます」
「そして、わたしが止めの一撃ッスね!」
今回の目的である《コットン・フェザー》。それをドロップする《フラッフ・オウル》は相当厄介なモンスターらしい。
プレイヤーの手の届かない高いところを飛びながら旋回して、攻撃の瞬間だけ急降下してくる。その攻撃を避ける、もしくは受け止めることが出来れば、三秒ほど低い場所をホバリングするという。つまり隙が出来るのだ。
しかし、それだけならばわたしたちでも全然問題は無いけど、更に厄介なのが、《リンクモンスター》だというところだ。これから行くフィールドは、フラッフ・オウルがうじゃうじゃと居る場所らしく、戦う時間が長ければ長いほど、どんどんモンスターが参戦してくる。その方が早く目的を達成出来るかもしれないけど、同時に危険度もグッと上がる。一匹一匹を素早く確実に倒すことが重要となるのだ。その上最大の障害となるのは、バートさんも言っていたように、オウルが出るのは夜八時から朝四時までと、日の光が無い時間帯だ。巨大なプレートが空を覆っていて月明かりや星明かりが無いわりにはそこそこ夜目は利く場所だけど、やはり昼に比べれば見えづらく、格段に攻撃を当てにくい。
とまあ、以上の理由から、わたしたちはそ
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