SAO編
第一章 冒険者生活
8.裁縫職からの依頼
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たしたちは、そんな街の様子を横目に、この街で一番大きい酒場へと、情報を求めてやってきた。
「たぁーのもぉーっ」
「道場破りじゃないんだから……」
西部劇に出てくるような両開きのスイングドアを両手で押し開くネリー。レイアに突っ込まれてはいるが、このドア開くときにそれを言ってしまうのはわたしとしても仕方ないと思う。てか、わたしも言いたかった。
「さてさて……ど・ん・な・情・報・が、あ・る・か・なー?」
言いながら小走りで一人飛び出したネリーの向かう先には、いくつもの紙をピンで留めてある大きなコルクボード、《掲示板》があった。
この掲示版を、わたしたちは見に来たのだ。
普通のゲームと違って、このSAOはプレイ中にインターネットを使うことが出来ない。つまり、解らないことをその場で調べたり、逆に手に入れた情報を直ぐに共有することが難しいということだ。
しかしそこで、この酒場にあるような《掲示板》の出番という訳だ。
この掲示版をタップすると、クリアグリーンのウィンドウが現れ、攻略情報や生産情報、依頼など、細かい分類に分けて自由に書き込むことが出来るし、欲しい情報についての書き込みを検索することも出来る。
わたしたちは新しい階層に着いたら、まず掲示板を確認することから始めていた。
掲示板を確認し、アルゴさんお勧めの手帳(はじまりの街南端の路地裏雑貨屋にて発売中)に初見の情報を確認して追加しておく。
基本的にキリュウさんとレイアが攻略系の情報、フィールドやモンスター、ドロップ情報の確認を行い、わたしとネリーが生産系、誰々がどんな性能の武器防具を作って売ってるーとか、お店始めましたーとかを確認する。
ネットの掲示板みたいに、コメントを書き残せる機能もあり、「その情報はウソだー」みたいなコメントの書いてある情報もあるけど、そういうのも一応記録しておく。わたしらは掲示板に書いてある情報をそのまま信じるわけではなく、自分たちでそれをしっかりと確かめて、確実な情報にしてからアルゴさんに報告するのだ。
この掲示板は、別に酒場だけにあるものではなく、ある所には道具屋や宿屋にもある。そして、これらの掲示板は大抵が共有化されていて、一部の書き込みを除いて色んな場所で確認することが出来る。
第一層のときはまだ掲示板という存在を知らなかったけど、あのときはどうやらこれでボス戦の告知をしていたらしい。
「……あ、素材収集の依頼がありますよ」
依頼専用掲示板を見ていたらしいレイアが声をかけてきた。
「へー、珍しいッスね」
掲示板での依頼というと、NPCではなくプレイヤーが依頼人ということになる。でも、今までは生産専門のプレイヤーが少なかったためか、一応掲示板に欄はあるけど、まったく
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