SAO編
第一章 冒険者生活
8.裁縫職からの依頼
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ことを繰り返さなければいけないということだ。わたしらが幾度攻撃しても悠然と佇む大岩。それに心折れそうになったのは数回じゃきかない。
まあでも、そうしてみんなクリア出来て、顔のペイントも消え、しかも《体術スキル》まで手に入れた。
しかし、妙な達成感を感じながら、ちょっと良い気分で山を降りたわたしらに待っていたのは…………そんな気分をふっ飛ばすほどの衝撃的事実。
最後の三つ目、《既に第二層のボス戦終わってた》だった。
「まさか、たった十日でボス戦が終わってしまうとは…………ハァ」
SAOが着実と攻略されていっている。つまりはわたしらの解放が近づいていることを意味しているんだからそれは別にいい。
だけど攻略する攻略すると意気込んでいたのに、実際はボス戦にすら参加出来ていないというのは、なんだかな〜って感じだ。
「まだ言ってるの?」
わたしの少し前方、キリュウさんの右側を歩くネリーが振り返って言って来た。
「だってさぁ〜」
「この三層のボス戦は絶対にアルゴさんが教えてくれるって言ってたんだし、いつまでもぶーぶー言ってたってしょうがないよ」
口を尖らせているわたしを苦笑しながら諌めるネリー。
ネリーの言ってることは解る。けど、ついつい口から漏れてしまうのは人間のサガだと思う。
「……クス。まずは、この層の情報収集ですよね」
「……ああ」
話の流れを変えるかのように言ったわたしの隣を歩くレイアの確認に、前方のキリュウさんが応えた。
「じゃあ、最初に道具屋で主街区のマップを手に入れましょうかっ」
わたしたちはネリーの言葉に頷いて歩き出した。
アインクラッド第三層の転移門が開放されてから三日目。
わたしたちはようやく二層から上がってくることが出来た。
朝七時という早い時間にわたしたちは転移門を潜り、この第三層の主街区《ヘイシャム》の中央広場に降り立った。
この世界には決まった起床時間は無い。だから、したければしたいだけ寝坊は出来るのだけど、周りを見る限りじゃ結構な人が既に起きているみたいだった。
わたしたちの場合はキリュウさんの起床時間が早いので、それに引きずられるうちに早く起きるのに慣れてしまった。
今起きている人たちは、早朝から狩りに出る人や、大通りで絨毯みたいなのを地面に敷いて何かを生産している人、すでに露天販売を開始している人などだ。二層ではほとんど生産する人をみなかったけど、少しずつ増えているようだった。
一生懸命に金槌を振ったり、元気よく呼び込みをしている姿を見ると、「生産もちょっとしてみたいな」という気持ちになってきそうになる。
道具屋で街のマップを手に入れたわ
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