ゼロ
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「んがっ!」
エルザが6人目の六魔将軍であるミッドナイトを倒したのとほぼ同じ頃。
王の間の真下の部屋にて、ナツ達は苦戦を強いられていた。
「な!」
「グレイ、前!」
「ぐはっ!」
「うあっ!」
相手の名はクロドア。
六魔将軍であるはずなのに『7人目』、しかも杖なのに喋るというツッコみどころ満載の相手だ。
そして杖相手にナツ達は苦戦している。
「ナツ!グレイ!ルー!」
頭突きを喰らって吹き飛ばされていく3人にルーシィは叫ぶ。
そこで、ふと違和感を感じて振り返る。
すると―――――
「ほう」
「きゃあああああああっ!」
いつの間にかルーシィの背後に回り込んでいたクロドアが、ピロンとルーシィのスカートを頭の飾りで器用に捲り、下着を覗き込んでいた。
「ヘンターイ!」
「き、貴様ぁっ!僕もう怒ったよぉっ!」
「ハハハッ」
慌ててスカートを抑えて殴りかかるルーシィの拳と、怒りを大爆発させたルーの拳をクロドアは軽い動きで回避する。
「小娘の下着など見ても萎えるわ」
「ひどっ!」
「んぎゃ!」
そして逆に頭突きを決められた。
「こいつ・・・」
「棒切れのくせに」
「憎き棒切れめ・・・」
「やらしい奴・・・」
「大丈夫?ルーシィ」
まさかの杖相手にここまで苦戦するとは思わず、ナツ達はクロドアを睨みつける。
・・・ルーの場合は一瞬にしてクロドアを憎んでいるが。
「む」
「!」
「六魔が・・・」
すると、クロドアが何かに気づいたように表情(って言っていいのか解らないけど)を歪める。
レーサーは爆弾の魔水晶を使うがグレイ、リオン、シェリー、ティアの4人のうち1人も殺せず、結果として自爆。
エンジェルはヒビキの機転でルーシィが知識を得た超魔法『ウラノ・メトリア』を前に敗北。
ホットアイ・・・リチャードは善の心を持ちミッドナイトと戦うが、屈折を攻略出来ず敗北。
コブラはナツとココロの叫びに耳をやられ、ブレインに肩を打ち抜かれた。
ミッドナイトは自身の魔法の弱点をエルザに見抜かれ、敗北。
ブレインはジュラの圧倒的な魔法の前に敗れた。
「全滅!?」
ここにいる7人目であるクロドアを除いた六魔将軍の6人。
その6人は1人残らず、連合軍に敗北した。
「いかん!いかんぞ!」
クロドアの表情に怯えが混じる。
その口からポロッと加えていた玉が落ちた。
「あの方が・・・来る!」
クロドアの表情が恐怖に歪む。
「あ?」
尋常ではない怯え。
発せられた『あの方』という言葉に、グレイは首を傾げた。
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ