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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第307話】
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っ!? こ、この子ったら何を言ってるのかしらッ!?」


 慌てた様にティナに詰め寄り、口を塞ごうとするもまるでからかうように器用に避けるその様は、仲の良い姉妹にも見受けられた。


「ふふっ。 ……さて、鈴をあまり弄りすぎちゃうと拗ねちゃうし、そろそろ私も彼とツーショット撮ってもらおうかしら?」

「うぅー……」

「あ、鈴? お客様みたいだから出迎えないと」

「あ、後で覚えておきなさいよ、ティナ……」

「あはは♪ ポテチ一袋で許してくれないかしら?」

「…………考えとく」


 ――安上がりだな、ポテチ一袋で済むって。

 鈴音はそう言い、入ってきたお客様――というか、一夏と先ほど佇んでいた男と一緒にここにやって来た。

 何やら騒がしくなり、鈴音が佇んでいた男の顔面目掛けてお盆を投げると、見事に顔にめり込んでいた。


「ほらほら、有坂くんも彼女も。 ツーショット撮るからもっと側に――」

「わかりました。 ……ヒルト君」

「う?」


 名前を呼び、それに振り向くとニコッと微笑んで腕を絡ませるティナ――チャイナドレス越しから伝わる乳房の柔らかさは、セシリアやシャル、未来、美冬のそれとは違う柔らかさだった。

 ……世界の七不思議だな、この柔らかさは。

 ……何気に、鈴音の視線が気になるも、鈴音は一夏とその連れをテーブルに案内し――。


「ヒルト、こんな所でも写真か? ……ご苦労な事だな。 俺はさっきので疲れ――」

「こんなところで悪かったわね。 い・ち・か?」


 ガツン――そんな鈍い音と共にシャッターの切られた音が鳴り響いた。

 ……あいつも、もう少し口調がどうにかならんのかなぁ……。
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