第八章
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なった。
「兄さんも」
「話は来ている」
少し照れ臭そうな顔を弟に見せる。
「私にもな」
「そうだったんだ」
「悪い相手ではないらしい」
こう弟に述べる。
「まだ会ってはいないがな」
「そう。まずは会ってからだね」
「どちらにしろ近いうちに私も結婚する」
このことは公約に近かった。
「近いうちにな」
「うん、じゃあね」
微笑んで兄の言葉に頷くジョージであった。
「その時は僕にも祝福させて」
「勿論だ。その時は」
「その時は?」
「私の弟としてだぞ」
このことを彼に言うのだった。
「このことは忘れないでくれ。いいな」
「うん、じゃあ僕の時もね」
「兄としてか」
「そうだよ。一緒にね」
「わかった。ではな」
二人は言葉で約束を交えさせる。口での約束だが絶対のものになっていた。
「楽しみにしているぞ」
「お互いね」
最後も微笑み合いであった。二人はそれぞれの絆を何よりも深く強く感じていた。兄弟としての絆を。それは何があっても断ち切れるものではなかった。
兄弟 完
2008・9・21
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