03:ビーター
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ベータテスターだ。???けど、俺に比べたらまだ弱い方の奴だ。だから俺は、この世界がデスゲームと化したその日に、そいつを脅して、俺の指示通りに動かせた。???それに、俺の知識はベータテスターの中じゃトップクラスだ。情報屋なんて比べ物にならないくらい、他に色々知っている」
キバオウ達は口を開け、ただ立ち尽くしている。
そして、遂に口を開く。
「な、何やそれ???そんなん、ベータテストどころやないやんか???。もうチートやチーターやろそんなん!」
キバオウが口調を荒げて言うと、他のプレイヤー達も口々に声を上げる。
「そうだそうだ!」
「ベータのチーター、だから"ビーター"だ!」
ベータとチーター、その2つが混ざりあって、やがてはビーターと言う1つの単語が生まれる。
―――ならどうした?
そう呼ばれるだけだ、屈することはない。
「ビーター???そりゃあ、いい呼び名じゃねーか」
俺は敢えてそれを肯定する。
「そうだ、俺はビーター???これからはそう呼びな」
俺はそう言うと、着ているコートを翻し、入り口とは反対側の扉へ歩きだす。
―ツカツカ。
階段を上がる途中、俺に近寄る足音が3つ。
後ろを振り返ると、立っていたのは、アステとアスナ??????そして、少し申し訳なさそうな顔をするキリトがだった。
「お前ら??????ったく、どうかしたのか?」
俺は頭を掻きながら、3人にそう訊く。
まず口を開いたのは、意外な事にキリトだった。
「メテオ??????その、何と言うか???ありがとう??????あと、ごめん」
「気にすんな、俺が勝手にやった事だしよ」
そう言うとキリトはふっと笑い、それきり口を開こうとしなかった。
次に口を開いたのはアステだった。
「ねえ、貴方。戦闘中に私の名前、呼んだわよね?私、教えてないんだけど???どういう事?」
「はあ?」
アステが言った事に、俺は間抜けな声を上げてしまった。
まあ、この世界の事はあまり知らないみたいだし??????一応教えとくか。
「顔動かさずに、目だけで斜め左上を見たら、HPが表示されてるだろ?そこに、名前がないか?」
そう言うと、アステは目だけを動かした、名前を確認する。
「め???て???お???メテオが、貴方の名前?」
「ああ、そうだ」
俺は一瞬無視も考えたが、流石に酷いのでやめておく。
俺が答えると、アステはくすりと微笑む。
「ふーん、こんなところにずっと???何よ、気付かなかった私が馬鹿みたいじゃない」
俺はそれを見て、笑うと可愛いなと思った。
もっとも、"笑うと"可愛いとなどと言えば、笑わないと可愛くないみたいなのでやめてお
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