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魔法少女リリカルなのはStrikerS-King Seong clone of another-
決戦 前
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血が流れており、現状の苦しさを物語っているようだった。

 すると、クロスミラージュが警告を発した。

〈発見されました。真っ直ぐとこちらへ向かってきます〉

「シューターとシルエットは制御。現状維持……!」

 多くの幻影を出しているためか、体力の消費がかなりのものであるのか、ティアナは息も絶え絶えだ。彼女は立ち上がると魔法陣を解いた。

 ……カートリッジも魔力もあと少し。右足も潰されている……。

「……ホント、最悪な状況……」

 悔しげに呟いたティアナはクロスミラージュを自身の顔の横に持ってくると、

「……実を言えばさ、結構前から気付いてたんだ。私は隊長達みたいに何でもできる万能型じゃないってことは……。だけどさ……絶対に諦めるわけにはいかないよね」

 ティアナがそこまで言った所で天井を貫き、砂煙の中からディードとノーヴェが現れた。

 最初に攻撃を仕掛けてきたのはディードだ。彼女はツインブレードを振りかぶり、ティアナに斬りかかる。

 だが、ティアナも負けておらずクロスミラージュをダガーモードにした状態でそれを受け止めていた。しかし、ティアナはディードの後ろからノーヴェが来るのを見た。

「うおおおおおおっ!!」

 雄たけびを上げ、回転しながらティアナに蹴りが放たれた。

 その場にまたしても砂煙が舞い上がり、皆の視界を奪う。

 視界が晴れると、段々とそれぞれの顔が露になってきた。ウェンディはティアナが離脱したときを見計らいシューターを展開させていた。ディードは落ち着いた様子でブレードを構えなおし、ノーヴェは一人、苦い表情を浮かべていた。

 その理由は彼女の足に装備されている、ジェットエッジがティアナによって損傷させられたのだ。

 一方ティアナはと言うと、クロスミラージュを両方ともダガーモードにし二つのシューターを展開させている。

 その様子に三人はじりじりとゆっくり距離を詰め始める。三人は互いに距離を詰めながら思念通話を送る。

(偽者じゃなさそうッスね)

(ああ。本物だよ)

(慎重に行きましょう。一気に三人で畳み掛ければいけます)

 通話を送りあいながら、三人は目配せをする。

 ティアナはダガーモード状態のクロスミラージュを構えながら三人のポジション取りを確認していた。

 ……やっぱり、最初と同じ陣形。この三人の連携は確かに厄介だけれど、鉄壁じゃない。一つだけ穴がある。

 呼吸を落ち着けながらティアナは確信した。

 ……この連携の初撃を防ぐことが出来れば、勝機はある。

 にじり寄る三人を睨みながら、ティアナは三人の初動に目を凝らした。






 地上本部周辺の空域ではシグナムとゼストがぶつ
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