ストライカーズ編!
私の子供たち
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のだろう。
「・・・ああ、残っているとも。君たちはただ過去の記憶を封印されているだけだからね。数日・・・いや、すぐにでも記憶は戻ってくるだろう。あと能力だが、もう私が渡したものがなくても制御できるだろう。ほかに聞きたいことはあるかい?」
「なら、もう一ついいかな、ドクター」
春香が一歩前に出て言う。
スカリエッティは言葉を出さずにただ頷いた。
「ドクターは私たちのこと、どう思っていた?」
その質問の答えによって、スカリエッティへの思いをしっかりと確認するつもりなのだろう。
「・・・利用価値のある、捨て駒さ」
「・・・そっか。うん、答えてくれてありがとう、ドクター」
怒るでも泣くでもなく、春香はやさしげに微笑んだ。
「わたしにとってのドクターは、二人目のお父さんだった。今まで本当にありがと、お父さん」
「ボクにとってもドクターは恩人でもあり、大切な家族だった。制御する力をくれてありがとう、父さん」
「オレにとってドクターはよくわからねぇけど、仲間みたいに感じてた。三人に合わせてくれてありがとう、親父」
「俺にとってドクターは大切な自分の一部のようだった。あなたがいなければ、今の自分はいなかったと思う。こうして仲間と共に歩む未来は訪れなかったと思う。だから・・・だから、心から感謝してる。俺たちに大切な居場所をくれてありがとう、父さん」
四人はそう言って椅子から立ち上がり、ドアの外へと歩いて行く。
「・・・たくさんのありがとうをありがとう。大好きだったよ、私の子供たち」
四人に背を向け、一切振り返らずに小さくつぶやいた。
その声は果たして届いたのか。
わからないが、きっと通じている。
何年も一緒に過ごしてくたんだから、きっと・・・いや、絶対に。
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