ストライカーズ編!
笑顔の般若
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
距離を詰めてきた秋良が目の前に現れる。
その手には二本のサバイバルナイフ。
「っ!慎吾、サボってないで!」
近接戦闘に向いていない私は急いで後ろに下がり、横にいた慎吾が長剣を前に出して受け止める。
しかし勢いのついていた秋良の攻撃を完全に受け止めることはできず、少し下がってしまう。
このままだと力負けしてしまうと感じた慎吾はそのまま流し、連続して攻撃をする。
「__」
また何かを言い、慎吾の背後に立つ。
「甘いな」
不意を付いた攻撃と思われたが、既に予想していた慎吾は簡単に避ける。
「甘いのはそちらですよ、慎吾さん」
二人と数メートル離れた距離から春香が魔力弾を複数放ってきた。
それは予想外の攻撃だったのか、慎吾は逃げ遅れてしまう。
「ちっ・・・切替!」
自分に言い聞かせるように慎吾が叫ぶと、その一瞬で慎吾の中の何かが変わったように感じる。
それは本質的にはあっていた。
なぜなら、この場にいる慎吾は慎吾でありながら違う存在。
「・・・クーリミーナルっ♪」
<はい>
魔力弾はすぐそこまで迫ってきているのに焦る素振りを見せないアイツはクリミナルの形を変え、一本の包丁のようなものにする。
「遅いよ」
そう言って手に持った包丁を振る。
それだけで魔力弾は消え去った。
「全く、もっとはやく変わってくれてもいいんだけどなぁ。美愛ちゃんからも慎吾くんに言ってやってくれない?」
どこか暗い感じのある笑顔を向けるアイツ。
そのニタって感じ、怖いんだけど。
「その話はまた今度。はやく準備してよ、輝希」
名前を呼ぶと、本人からしたらとてもいい笑顔を浮かべる。
「あはっ♪まったく、美愛ちゃんも慎吾くんと一緒でつれないなぁ♪」
輝希は包丁をブンブンと振り回しながら言う。
そのうちにコッチに飛んできそうで少し怖い。
「開幕。・・・さあ、ボクの掌の上で踊って?」
周囲に魔力を充満させるように放つ。
それに当てられた春香と秋良はどこか辛そうな表情をする。
「第一幕、人形劇。とりあえず自滅、しようか」
輝希が使える魔法。それはいろんな種類があるが、それらは全部で一つ。
輝希は実質、一つの魔法しか使えないのだ。
今使っているのは第一幕、人形劇。
自分が放った魔力に触れた人を自由に操る魔法。
「____っ!」
秋良が何かを叫ぶ。
瞬間、ガクンと二人の身体が揺れる。
「なぁんだ、もう終わり?なら・・・次。第二幕、演劇」
周囲の風景が一変し、どこかの戦場へと移る。
演劇は使用者の頭に浮かんだものを現実化し、それで物語を
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ