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9代目「兄想いのいい子だね。大丈夫、XANXUSを怒ってはいないから」
パパンは笑顔で私の頭を撫でた。
うそ…だよね。
それなら、なんで…何で外からおにぃの泣き声が聞こえるの…?
おにぃに会いたいよぉ。
「9代目」
9代目「! ……テュール…」
入ってきたのは、薄い水色な髪の若い男の人。
テュール「この度はヴァリアーのものがとんだご無礼を。誠に申し訳ありませんでした」
9代目「………」
テュール「彼らには二度とこのようなことをせぬよう厳しく言っておきましたし、何よりXANXUS様に力を見せつけられてしまいました」
おにぃ…
そうだ…おにぃが来てくれなかったら、私は死んでた。
9代目「XANXUSは無傷でXANISも生きていたからよかったものの、次にこんなことが起こるようであれば、ヴァリアーは潰れると思っておけ」
テュール「はっ」
そして彼は出ていった。
とっても悲しそうな顔をして。
あれから三ヶ月。
怪我はほとんど治って、あとは少しアザが残るくらい。
それも数日したら消えるって言われた。
XANIS「ねぇパパン」
9代目「なんだい?」
XANIS「前に来てたテュールってだぁれ?」
9代目「(ピクッ」
XANIS「……パパン?」
9代目「ああ、ごめん。彼はね、ボンゴレが誇る最強の独立暗殺部隊ヴァリアーの隊長だ」
……ぼんごれがほこるさいきょーのどくりつあんさつぶたいヴぁりあーのたいちょー…。
XANIS「って何?」
9代目「知る必要はないが、これだけは言っておく。彼らは殺しのプロだ、二度とあそこには近づくんじゃない」
パパンの表情は、いつになく怖かった。
だから、ただ黙って小さくうなずいた。
XANIS「ころしのぷろ…」
考えただけで体の震えが止まらない。
ボンゴレって言うのが、パパンの所属してるマフィアで、パパンがボスってことは知ってる。
別に誰かに聞いた訳じゃないけど、薄々気づいてた。
あんさつの意味は分からないけど、たぶん、恐ろしいもの。
私はまだ(まだって言うのは、いつかなりそうな気がするから)普通の人で、しかも二歳。
恐怖に蝕まれた体は、あの日のことを思い出す度に震え続けた。
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