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XANIS
Y
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黒服「ここはテメーみたいなガキが来る所じゃねぇぞ」

黒服「にしてもちっちぇー。おべべちゃんが何の用ですかねぇ?」

XANIS「その……あの……あ゙っ!」

お腹を蹴られて、私は後ろに吹っ飛んだ。

壁に全身を叩きつけてしまう。

いたい…痛いよぉ……。

口の中に、じわりと鉄の味が広がった。

XANIS「うう……」

黒服「おいおい、加減ぐらいしてやれ」

黒服「悪ぃ悪ぃ。しばらく大人しか相手しなかったもんでな」

XANIS「や…め……」

黒服「ぁあ゙?」

XANIS「おにぃに…パパンに言いつけてやる…っ」

黒服「ギャハハッ! やってみろや! 嬢ちゃんの兄やら親父やらが誰かは知らねぇがな」

XANIS「!」

知らない…?

私も、おにぃもパパンのことも……知らない?

この人たち、誰!?

XANIS「! ガハッ」

またお腹を蹴られた。

さすがに二回も蹴られると、意識が朦朧としてくる。

て言うかこの人たち、二歳児に加減とかしないんですか?

XANIS「おにぃ…お、にぃ…ったすけ…ゔっ」

三度目の蹴り。

声を出すことすらままならない。

おにぃ……助けて…

「止めろ!」

XANXUS「はぁ…はぁ…っ。XANIS!!」

XANIS「お゙…に゙ぃ……」

黒服「こいつ、兄貴か?」

XANXUS「てめーら! XANISに手ぇあげて無事で済むと思うな!」

黒服「ナマ言ってんじゃねぇよこのクソガキ!」

パシッ!

黒服「!?」

すごい…おにぃ、黒服の人のパンチ受け止めた…。

XANXUS「かっ消えろカス共」

次の瞬間、おにぃの手が輝いた。

そして――

男の人はいなくなった。

ううん、違う。

正しくは、“灰になった”。

XANIS「な、に……を」

黒服「な、なんなんだこのガキ!」

黒服「ぶっ殺せ!」

一斉に襲ってくる彼ら。

XANXUS「大丈夫だ。オレの後ろに――」

そこまで聞いて、頭に衝撃を覚えた私は、意識を失った。









『……ス! XANIS!!』

気づくと、目の前にパパンがいた。

XANIS「パパン……?」

ここは一体…

ズキッ

XANIS「あうっ」

9代目「動くな。骨が何本も折れてるんだ」

骨が……折れてる…。

そーだよね…。

大人に何回も蹴られたんだもん…生きてる方が、奇跡、だよね……。

XANIS「パ…パン…」

9代目「ん?」

XANIS「おにぃを…おこら…ないで…。わるいの…は…わたし…だ、から…」

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