第五章
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だ。今ではない」
やはり表情を変えずに答えるウィリアムだった。
「今ではな」
「じゃあ一体何時なんだ?」
「それを言うつもりはない」
本当に無愛想なものであった。
「今はな」
「今は今はって」
「私のことはいい」
話を切ってさえきた。
「私のことは。それよりだ」
「僕のこと?」
「そうだ。御前はどうなのだ」
クールな目でジョージを見つつ問うてきた。
「御前は。どう考えているのだ」
「一応はね。まあ」
首を捻り苦笑いしつつ兄に答えてきた。フォークとナイフを使う手が少し鈍っていた。
「考えている娘はいるけれどね」
「いるのか」
「うん、いるよ」
こう答えはする。
「けれどちょっと」
「一度私に会わせてもらおうか」
「えっ!?」
「聞こえなかったか」
驚く弟にいつもの冷静さで返す。
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