第二章
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してさらに鋭い目で相手く見据えて問うてきた。
「今酔狂と言ったな」
「うむ、言った」
「その言葉。訂正する気はないな」
「私は貴族だ」
相手の貴族は傲然とした態度で彼に返す。
「酔狂な趣味を持たないな」
「わかった。では話はわかった」
ウィリアムはここまで話を聞くとそれ以上は彼に対して聞こうとはしなかった。そのかわりに懐から何かを取り出してきた。それは。
「決闘か」
「そうだ」
それは白手袋だった。どういう意味を持つのかは最早言うまでもなかった。それを見た相手も冷静な態度で彼に対して応えるのだった。
「では。どちらだ」
「銃か剣かということか」
「そうだ。どちらだ」
こうウィリアムに問い返す。
「私はどちらでもいいがな」
「では剣だ」
ウィリアムはすぐに彼に言葉を返した。
「剣だ。それでいいな」
「場所は」
「ここの入り口でだ」
「では今すぐにだな」
「不服か?」
鋭い目で相手に問い返す。
「それでは」
「構わん。それではすぐにな」
「その言葉後悔させてやる」
「妾の子という言葉か」
「その通りだ。卿があくまで取り消さないというのだからな」
決闘というわけだった。やはりここでも目が鋭い。
「侮辱は晴らす」
「侮辱か。何が侮辱なのか」
「わかっていないならいい」
顔には出さないが既に怒りはとうの昔に限界を越えていた。そうして入り口に出てそれぞれ剣を手にする。そのうえで決闘に入るのだった。
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