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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第305話】
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ロテクトが掛かってるの、下手に調べると色々不味いから簡易プロフィールだけだけど……』


 そう言って視界に映し出されたプロフには、確かに目の前本人の写真が映し出されていたが……。


『一社員に対して高度なプロテクトか……。 他は?』

『他の社員には掛かってないの、だから少し……というか、かなり怪しく思うんだけど……』

『……まあ警戒はするさ、ムラクモもいざとなったら学園内警報鳴らせる準備を――あくまでも、最悪の展開の時だけね。 ……企業スパイって線もあるからな』

『了解。 ……気をつけてね、ヒルト?』


 そう言って声が聞こえなくなると同時に、目の前の巻紙さんは――。


「何故でしょうか? 有坂さんにもメリットはお有りかと――」

「まず、そう言った話は基本的に学園を通して織斑一夏に約束を取り付けるのが決まりだったと思いますが?」

「そ、それは……」

「後、学園祭でのそう言ったビジネス関係の話はご法度の筈――あくまでも、生徒に顔を覚えてもらう程度の接触までと説明があった筈ですが?」

「………………」


 俺の言葉に、沈黙しながら聞く巻紙さん――と。


「そう言わずに、ここはもちつもたれずといった感じでどうにか――」

「……あまりしつこいと、学園出禁になりますよ? そうなると立場的に不味くなると思いますが?」

「…………ッ!?」


 再度の指摘に、またも醜悪な表情を浮かべる巻紙さん。


「……とりあえず、こういった話はまず学園側を通してから許可を得てください。 ……この場は見逃しますが、もし次本人に接触等をした場合は問答無用で学園側へと連絡入れますのでご了承を。 では、失礼します」

「…………」


 そう言い残し、俺は階段の踊り場を駆け降りていく――。


『ムラクモ。 念のため学園側ブラックリストにいつでも入れられるように準備を――』

『ふふっ、もう準備は出来てるよ』

『流石だな。 ……仕事も速いし、嫁に来るか?』

『……ば、ばか……』


 そう言ってムラクモの言葉が途切れ、俺は苦笑を漏らすとそのまま駆け足で出ていった――。


――階段踊り場――


 ヒルトが立ち去った後、握りこぶしを作り、壁を叩く巻紙礼子ことオータム――。


「……ガキがいきがりやがって……! ……決めたぜ、まずはあいつから……ッ!!」


 怒りを隠さずに呟くオータムに、階段を上る女子生徒も不信に思いつつ眺めていると――。


「何見てやがるッ!? 見せ物じゃねぇぞッ!!」

「「ひっ……!?」」


 びっくりした女子生徒は、勢いに圧され、一気に階段を駆け上がって上へと消えていった
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