After days
挿話集
妖精達の凡な日常B
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ーーー閑話休題
「では、これからどうしましょうか?」
互いに落ち着きを取り戻した後、メニューからエスプレッソ的な何かを注文し、今後の予定を話し合う。
急な事とは言え、彼とて女性を誘う手前無計画に呼び出した訳では無い。以前レイやハンニャが何故か彼に吹き込んだ、アルン周辺の穴場スポットの中から候補地を幾つかリストアップしていた。
「アルン北東部に大きな湖があるんですが、そこに行ってみませんか?道中厄介なモンスターも出ませんし、湖も余程奥に行かなければ安全ですから」
「湖ですか……。そう言えば私、アインクラッド以外のフィールドにはあまり詳しく無いです」
「丁度良いですね。僕はALOでは古株なので良かったら案内しますよ?」
「本当ですか?じゃあ、お願いしますね」
そうゆう訳でとりあえずの方針は決まった。
厄介なモンスターは出ないとは言え全くの無警戒とは行かない。最近導入された制度でアルンを囲む高原には24時間毎にランダムで配置が変わる邪神級NMが居る。運悪くそれに遭遇しようものなら中々面倒な事になる。
が、幸いにもそんな事は無く無事に目的地である《ガモス湖》に到着した。
「わぁ……??」
まるで海のような広大な湖。春の穏やかな日差しが水面に反射し、キラキラと輝いている。
「綺麗な所ですね!」
「ええ。クエストとかでもあまり来ないので、本当にただの観光地ですけど……」
「そういう所も良いですね」
ただ、容量をやたら食う液体環境を、しかもこんな巨大な湖として作るはずが無い。セインは密かにその事を不審に思っていた。
まあ、あのハンニャですらクエストを見つけていないのでただの思い過ごしなのかもしれないが。
湖畔は湖に向かって緩やかな坂となっていて、水面と接する所は海の様に砂浜となっている。
「まるで海みたいです。……あら?湖なのに波が……」
「現実世界だと風とか、湖を横断する船が波を造るらしいですけど」
「そうなんですか……ですが風は穏やかですし、船は通ってませんね」
と、言いつつシウネーはブーツを徐装し、水の中に入って行く。
念のため辺りに索敵をかけてみるが、前情報通りモンスターはあまり出ないようだ。
「きゃ……??」
「っ!どうしました??」
「あ、いえ。……エフェクトだと思っていた小魚が、どうやら動的オブジェクトだったみたいで……少し驚きました」
「な、なるほど……」
ALOフィールドにおけるモンスター以外の動的オブジェクト、鳥や虫、魚などは特定のアイテムによる捕獲、もしくはそれ自体がアイテムに設定されていない限り触れる事は原則出来ない
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