暁 〜小説投稿サイト〜
SAO 〜冷厳なる槍使い〜
SAO編
第一章  冒険者生活
7.突然な出会い
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進むと、大きな噴水のある中央広場に着く。あたしたちは、この中央広場に面する宿屋に泊まっていた。

「――あ、そだそだ。誰か、ドロ装備出た人いるッスか? あっしが鑑定しちゃうッスよー」

 時刻は十六時二分。まだ外も暗くないので、宿屋ではなく、中央広場にある軽食屋のカフェテラスのようなテーブル席に座って、本日の戦利品について確認しているとき、チマが手を挙げながら言ってきた。

「私は…………今日は素材だけみたい」
「う〜〜ん……あっ、あたし一つある。お願い〜」
「ほいほい〜ッス。どれどれ……」

 あたしはアイテムストレージに入っていた正体不明の防具をチマに渡した。
 チマの持つスキル、《鑑定》は冒険には結構重要だった。モンスターの落とす素材以外のアイテムは全て、鑑定をしなきゃ使えないし装備も出来ない。更にフィールド上でも色々な食材アイテムなどを拾ったりも出来るけど、鑑定をすると実は毒だった、ということもあった。鍛冶屋や道具屋で鑑定をしてくれるNPCも居るらしいけど、プレイヤーに比べ成功率が低く、また有料だという。身内に鑑定スキルを持つ人が居るのは本当に便利だ。チマもチマで、鑑定するのが面白いらしく、色々なものに鑑定をかけているので、ぐんぐん熟練度は上がっているみたいだった。

「……ふむ。こんなん出ました〜ッス」

 カテゴリ《軽装備/革》、固有名《ハードレザーブレスト》。
 あたしたちに向けて、そのアイテムのステータスウィンドウを見せてくるチマ。

「え〜と……あ、今あたしが装備してるのの方が性能良いっぽいよー。チマは?」
「今わたしが装備してるのと同じやつッスね、コレ。レイアとキリュウさんは装備の系統が違うッスし……コレは売りッスね」

 レイアはもっと軽めの装備が個人的に良いらしく、キリュウさんも鎧系は動き辛そうだから嫌らしい。 逆にあたしとチマは、軽装の鎧系防具を主としている。まあ流石に重装備みたいなゴツゴツしたのは嫌なんだけどね。

「キリュウさんはありますか?」
「……ああ、剣が一つ」

 そう言ってチマにそれを渡すキリュウさん。
 見た目は片手用の直剣。柄は毛皮を巻いてあるのかもふもふしていて、刀身は鉄ではなく、骨を削ったような感じだった。
 目の悪い人みたいにチマが眉を寄せ、目を細めてそれを睨む。

「むむむ〜む。……こ、これは!?」

 芝居がかった様子で驚くチマ。直後、その片手剣を掲げながら言い放った。

「てれれてってれ〜、カテゴリ《ロングソード/ワンハンド》、固有名《タスクブレード》〜♪」
「おお〜」
「店売りの剣より少しだけ耐久値が低いッスけど、全体的な性能はこっちの方が高いみたいッスね」

 チマが言い終わった瞬間、あたしとチマの視線が交差し、キランと光る
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