Disc1
精霊は異界へと
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まえようとしているらしい。で、劇のやつらは姫を助けようとしているっぽいな)
(え、ええええええ!? で、でも騎士の人達と戦っていいのかな?)
(姫の方は何か切羽詰っているみたいなのに騎士は気付いてないみたいだな。ま、俺はお前が望むならどっちについてもいい)
(ひ、姫様の方は何か事情がありそうなんだよね? なら、姫様の方を助ける!)
(好きにしな)
会話を終えた僕は戦闘を始めた。
戦闘の途中で騎士の部下の人達が逃げ出して騎士の人が膝をついた時、劇場だった船は浮き始める。
なんでこんな所に船があるんだろうとは思っていたけど浮くと思っていなかった僕達は驚いた。
船に鎖が打ち込まれてゆれる船内が辛うじて持ち直した時、城から火の玉の魔物が打ち出された。
魔物は騎士の人の後ろにいるのだが、騎士の人は気付かない。
「おっさん、後ろを見ろ!」
「後ろをみてください!」
僕達は必死に騎士の人に言ったが、騎士の人は騙されん! と後ろを向いてくれない。
「ボムがぁ……」
ボムと言うらしいあの魔物は嫌な予感しかしないと思ったら爆発するらしい……
(ら、ラタトスクー! ど、どうしようーーー!!)
(なさけない声出すな! くそ! このままじゃあ爆発に巻き込まれる! エミル、魔物を呼ぶから変われ!)
(う、うん!)
僕とラタトスクは一瞬で入れ替わる。
「来い! パニッシャー!」
地面が揺らめき、そこから闇色の気高き乙女の姿をした魔物が出てくる。
体が闇に紛れ込むように暗い色をしているため誰にも気付かれていない。
「パニッシャー! フォースフィールド!」
「オオオオォォォ……」
僕達を包むように一瞬だけバリアが張られ、その瞬間爆発が起きる。
(うわあああああ!!)
「っく!」
爆発で船が破壊された音とともに大きな揺れで立っていられなくなり、森が見えてきた所で僕達は宙に投げ出された。
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