暁 〜小説投稿サイト〜
精霊と命の歌
Disc1
精霊は異界へと
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ていけば帰れるようになるだろう。かなり時間は掛かりそうだがな……)

(良かった。絶対に帰れないわけじゃなくて)

「どうしたの?エミル」

自分の中にいるラタトスクと話すのに夢中になっていたみたいでビビが心配そうにしている。

「あ、ごめん。ちょっと考え事してたんだ」

「良かった。気分が悪いのかと思った」

ビビはとっても不思議な外見だけど、この世界じゃ普通なのか他の人はあまり気にしていない様子。
話してみるととっても話しやすくてすぐに友達になれた。
こんなに早く友達が出来るなんて……昔じゃ、ちょっと考えられないなぁ。

(似たもの同士だからじゃないか?)

(ビビと僕って似てるかな?)

(似てる)

どこが似てるんだろう?
そう思いつつもビビと一緒にアレクサンドリア王国を歩いていく。
なんでもビビは劇を見に来たようで僕も一緒に見に行こうと誘ってくれた。

そしてその途中、どてっと音がする。

「だ、大丈夫?ビビ」

「うん、だ、大丈夫」

またビビが転んだ。
何もない所でも転ぶけれど、運動苦手なのかな?

(いや、苦手ってレベルじゃないだろ)

ラタトスクのそんな声を聞きながらビビと一緒にチケットブースへ。
するとチケットが偽物と分かった。

「ご、ごめんね」

「そ、そんなに落ち込まないで。僕は大丈夫だから」

ビビの落ち込みように店のおじさんがカードをくれた。とってもいい人だ。
それでも少し落ち込んでいるビビに気分転換になるかなと思って近くにいた縄跳びをしていた子達に加わって縄跳びをするとビビはすごい跳んだ。

「すごいよビビ!」

「そ、そうかな?」

本当にすごいと思う。あの縄跳びを1000回も跳んじゃうなんて。

(どうしてこんなに動けるのにこけるんだ?)

ラタトスクは呆れていたけど、普通にすごいと思うけどなぁ……
それから僕達はチケットブースの人が言っていた裏通りのジャックって人を探しに裏通りへ。
すると、ねずみの子が話しかけてきた。

「おいっ! お前らっ! さっき、持ってたチケットがニセモノって言われてただろ!」

ねずみの子は自分の家来になれば今日の芝居を見せると言うけど……
なんだかんだでねずみの子と共に芝居を見に行く事になった。
ただ、ラタトスクを抑えるのが大変だったと言っておく。

途中で最初に探していた裏通りのジャックって人にビビがお金を盗まれたけど、ラタトスクがそれに気付いて僕と入れ替わってジャックさんを追った。
……その後、ジャックさんが悲惨な目にあったけど……自業自得だよね?

ねずみの子には遅い! と怒られたけど、謝ったら許してくれた。
この後はモーグリのクポとスティルツキンに出
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