ストライカーズ編!
賭け
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てね、冬弥くん。
あともう少しの辛抱だよ。
絶対、また冬弥くんが笑顔になれるような未来を作ってあげるね。
大好き。
愛してるよ、冬弥くん」
「今日は朝から天気が悪い。
嫌な予感がする。
でも、今日は冬弥くんの耳を治すための方法を調べないと。
以前みつけたサイトの奥深くに入り込む。
そこで見つけたのは違法な研究。
ダメだと判断し、すぐにそのサイトから離れる。
でも、遅かった。
家の扉の開く音がする。
冬弥くんは部屋にいるはずだし、あの人の帰りはまだまだ先。
いったいだ_____」
彼女の日記はここで途切れていた。
文面から察するに、スカリエッティに襲われたのだろう。
そして、彼女は最後の最後までたった一人の息子を守ろうとしていた。
決して息子をいないもののように扱うような人ではなかった。
「・・・なん・・・で」
誰にきかせるでもなく、ただ呟く。
いくら知っていても、頭の中では理解できていたとしても。
それでも、自分を育ててくれていた人を恨むなんて、できなかったんだろう。
だからこんなに焦っている。
「いつまでもスカリエッティの傍にいると、お前だけでなく仲間の三人・・・夏希と秋良と春香の未来がどんどん酷いものになっていくぞ。いまなら、すぐに自由になれるはずだ」
なんとなくこの言い方はリンディさんを思い出したが、やっぱりこれが真実。
そして、今のオレにできる選択。
「・・・それ、でも・・・。それでも、俺はアイツらの家族だから!一番近くで、一番安全な道を選択しないといけないから・・・ッ!ドクターは俺たちを利用はしても、悪用はしたことがなかった!だから・・・!」
そういう冬弥の姿が、少し前のオレの姿とダブって見えた。
ほんと、リーダー的立場にいる人ってみんなこんな感じなのかと疑いたくなる。
「オレもさ、ずっと大切な人たちを守ろうとしてたんだ。実際に助けたこともあった」
頭に浮かんでくるのはなのはを庇ってオレが落とされたときのこと。
「でもアイツらは感謝こそするが、心の底から喜んではいなかった」
数日前、今までのオレの信念を否定された。
守られるだけでなく、一緒に守ると言ってくれた。
その言葉は今まで一回たりとも想像したことのないもので、どんな言葉より嬉しかった。
「お前たちとアイツらが同じ考えとは限らない!」
「確かにその通りだな。だから・・・賭けをしないか?」
オレは片手をあげ、そして指を立てる。
「三人が守られることを望むか、一緒に守ることを望むか」
とても簡単で、とても大切なこと。
「もしオレが負けたら、潔くお前たちを逃がす。それでもたりなければ、六課を裏切り、お前たちの味方になってやるよ。かわりに・・・」
「俺
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