ストライカーズ編!
賭け
[3/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ての原因。
だったら・・・。
「ヤ・・・ミ、遮断しろ!」
<了解です!>
ヤミが返事をすると、それ以降ノイズは聞こえなくなる。
そのおかげで今まで感じていた不快感もなくなり、背中に痛みは感じても立てるようになった。
「_____」
冬弥が口を開き、何かを言っているが、今のオレには何も聞こえない。
それは声に限らない。
遠くから聞こえていた誰かの戦う音も。
何も聞こえない。
なぜなら先ほど、全ての音を遮断したからだ。
ノイズという音が聞こえなくなるために、音を聞こえなくする。
そうすれば鳴り響くノイズの音がなくなり、平常な思考でいられる。
幸いこの戦いは一騎打ち。
行動を読み間違えなければ、音が聞こえなくて困るようなことはそうはない。
さあ、反撃だ。
___始源の炎、吹き行く風、纏いて炎の放流と為せ。火炎流!
高温の熱を放つ大量の炎が流れ出す。
それは多少うねりながら冬弥へと向かっていく。
立ち上がったことが予想外だったのか、すぐに反応できずにその場を離れられない。
「っ、____!」
瞬間、炎の波が弾けるように消え去る。
「__、______!」
冬弥が何かを叫ぶと、さっきまで聞こえなかった音がまた戻ってきた。
だいたい分かってきたぞ、冬弥の能力である「音」が。
最初の攻撃を避けたのはまだわからないが、そのあとのノイズ。
アレは膨大な音を集め、オレの頭にだけ流しているのだろう。
次にオレの攻撃を防いだ方法。
音がなかったからわかりにくいが、さっきの炎が出ていたとき、きっと燃える「音」がしたのだろう。
その音を操って消す。
そうすれば音の発生源だった炎も消える。
最後に戻ってきた音。
無理やりにでも脳に音を流しているのだろう。
つまり、冬弥の能力は全ての音を操るもの。
それを上手く応用することでこの戦闘を有利にしている。
・・・え、これどうやって倒すの?
なーんちゃって。
「冬弥、お前ってだいぶ小さなときにスカリエッティに拾われたんだって?」
「・・・ああ」
不機嫌そうな声で返事をする。
ちなみにこの情報はリインと美愛と慎吾が徹夜で調べ上げたもの。
情報源は禁則事項らしい。
まあ、それは置いておくとして・・・。
「大方その音の能力を知った両親に捨てられた、とでも思ってんだろ?」
「実際にその通りだからな。小さな頃からいろんなものが聞こえていたオレを両親は気味悪がり、暴力を振るった。ストレスが溜まりまくったオレは音が聞こえなくなり、両親はオレをいないものとして扱った」
自分の覚えている過去を淡々と語る。
もう自分の中である程度の整理はできているのだろう。
その表情はなんの感情も表さなかった。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ