第三十五話
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と・・・普通の槍でできること以外でか?」
「当然だろ」
となると・・・
「ゲイ・ボルグは三十七に分かれて相手に襲い掛かってくれたな。ブリューナクは・・・ただ一直線に、目的のものまで飛んでくれたな」
ブリューナクの方は、あんまりそれっぽい事をしてくれた記憶がない。
そりゃ、神様を傷つけることはできたけど、そこで終わりだったし・・・
「ふぅん・・・となると、コイツは結構心を開いてくれたのか」
「逆に、こやつはそうでもないようですな。・・・いえ、というよりは私に遠慮している、といったところでしょうか」
「おーい。何の話だ〜?」
全く持って話を理解できない。
頼むから、分かるように説明してくれ・・・
「ん?ああ、スマンスマン!つい話し込んじまった!」
「誰とだよ・・・」
「この、槍たちでございます、神代の王よ」
「いや、その呼び方・・・もういいや。で?槍と話してた?」
こいつら、喋るのか?
だとしたら、なんで今まで文句の一つも言ってこなかったのか・・・
「って、それよりも知りたいことがあったんだった。質問してもいいか?」
「おう、いいぜ。何でも聞いてくれや」
「じゃ、遠慮なく・・・なんでその二振りの槍は、地上にあったんだ?それも、十の破片になって」
そう、ずっと気になりつつも、気にしないようにして使っていたことだ。
これだけが分からなくて、何の想像もつかなかった。
竜骨なのかとも考えたけど、それにしては槍が強すぎた。
だから、何の結論にも至れないでいたんだ。
「ああ・・・懐かしいな、オイ。もう何年前になるか・・・オヤジは覚えてるか?」
「さすがに覚えてないなぁ・・・まあ、あのときのことはしっかり覚えておるが」
「うん、じゃあその時のことを説明してくれ」
「たいしたことじゃねえよ。いい加減に地上で暴れるのにも飽きて、親父と一緒に隠居しようか、って話になってな」
「とはいっても、ただ隠居するよりは何か面白いことを残してからの方が面白そうだ、という話になりまして」
流石はまつろわぬ神。面白そうだ、という理由で結構なことをやってくれたようだ。
「で、槍を二つとも残してからこっちにきたんだけどな」
「本人達としてはよく分からないやからに使われる気はなかったようで、勝手にぶつかり合って砕けて、色んなところに飛び散った、というわけでございます」
「それを、俺達が勝手に集めて勝手に元に戻した、って訳か・・・」
「そして、神代の王を十分な実力と認め、再び砕けることなくこうしてここにある、というわけでございます」
まあ、認めてくれたってのは嬉しいことだけど。
「ところで、コイツらはどうやって戻したんだ?人間だけの力じゃ、こ
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