第43話。変人と琥珀。
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、そろそろ俺たちも行動しますかねぇ。
「シオン。」
「なんでしょうか?」
「壁抜けとか出来る?幽霊的に」
「・・・昔は無理でしたが、やろうと思えば。」
「床とかも?」
「恐らく。・・・対象を確認。距離算出。位相変換。移動体の状態把握。座標確認。・・・後は実行だけです。行けます。」
流石ですシオンさん。何度も思うけど、それ絶対錬金術じゃないから。
「え?何するの?」
「おうシッキー。簡潔に言うとな、地面無視して地下に行くんよ。ワープ的な。」
「なんですかその常識ハズレた行動は」
「実際には少し違うのですが・・」
「別にええやん行けるなら。」
「でもうちの敷地内なのは分かるけど、どこにあるかわかるのか?」
「それは大丈夫です。既に推測が付いています。大きく作りすぎなために分かりやすいですね。」
俺の使徒や、シッキーの直死の魔眼より、アトラスの錬金術の方がよほどチートなんじゃね?と思う今日この頃。
外に出てシオンの後に着いていく3人。途中で翡翠さんに遭遇。
姉さんは?との質問には、今から捕まえに行くと告げといた。ため息をついていた
その後、俺とシオンがお礼を言い、妹様が今日はもう休んでいいと告げ分かれる。
「ここら辺ですね。」
西館と東館を挟んだ中庭の中心より、少々離れた場所でシオンが止まる。
「ここから行くと一番開けた場所に行けます。」
「よっしゃ。行くぞシッキー。」
「うん。行くよ秋葉。」
「・・・え?私も行くんですか?」
「え?いかないの?」
きゅーんと子犬のような目で見るシッキー。妹様はよろめく。
分かってやってたら、たいしたもんだなシッキー。
「では行きます」
「おうよ。」
「・・・つきました」
「・・・マジか」
目の前の映像を切り取ってペーストされたかのように、目前の風景が変わる。
雰囲気を出すために置いた髑髏!怪しげな光を出すための蝋燭!図鑑には乗っていない摩訶不思議なキノコ!!
・・・そして彼女の趣味で置かれた巨大ギロチン!!
そう!ここは地下の王国!その名もアンバーグランド!!
何となくカイジ風になってしまった。恐らくここの雰囲気がそうさせるんだろうさ。
「あやや!皆さんお揃いで何故ここに〜」
風呂敷を背負い、逃走を図ろうとしていたのだろ琥珀さんにエンカウント。
「・・・琥珀?なんですかここは?」
「あれ〜?秋葉様もいるなんて予想外です〜」
「シッキーに子犬的目線で、一緒に行こう言われたら、妹様断れんやろ」
「秋葉様は志貴さんの御主人様ポジションにいたいようですけど、実際はメロメロな乙女ですから。面
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