響きあう心
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いながら魔物達が出現する。
今回はかなり強めの奴を何体か呼んだ。あいつらなら適当に数分で館の鎧を倒してくれるだろう。
なのはやアルフはぽかーんと口を開けてぼけっとしている。
ユーノは何かに諦めた表情をしていた。
「どうしたんだ?」
「もう、エミル一人でいいんじゃないかなって思って」
「大丈夫、お前らの分は残してあるから」
「はぁー……」
何をため息ついているんだかと思っていると上空から知っている気配がする。
見上げるとそこには見覚えのある黒い少女。
少女は周りの状況に驚いているものの鎧に攻撃しながらこちらに降りてきた。
「おかえり、フェイト」
少し恥ずかしそうにしている少女、フェイトは微かな声で呟くように答えた。
「ただ、いま……」
ばっちり聞こえたのだが、まあそこは何も言わない。
復活したアルフはフェイトに抱きつき、なのはは嬉しそうにフェイトの名を呼んだ。
俺達は再会に喜びつつも移動を始め、駆動炉に向かう俺となのは、ユーノは途中でフェイトとアルフの二人と別れる際、なのははフェイトを応援し、フェイトは素直にそれを感謝した。
フェイトの心が変わってきている。とても良い方向に。
そう思いつつ、フェイトへ声をかける。
「あの時の約束、守れよ?」
「分かってる」
一瞬だけお互いを見て、俺達は別々の方向へと走り出す。
そして数分後、駆動炉についた俺達は戦闘を開始する。
「防御は僕に任せて!二人は思いっきり戦って!」
ユーノが前に出て全ての攻撃を防ぎ、俺は前衛で、なのはは後衛で攻撃を仕掛ける。
「ユーノ君がいるから安心して戦える。背中が何時も温かいから!」
なのはの台詞にユーノが顔を真っ赤にしているがそれでも防御の手を緩めない。
ユーノはユーノで成長しているようだ。
その後、俺達は駆動炉で役割を果たし、フェイト達のもとへと向かう途中で屋敷の崩壊が始まった。
魔物達は帰還させ、フェイト達のもとへ急ぐ。
「悪いな、なのは!少し先に行く!」
「お兄ちゃん!?」
なんだか、胸騒ぎがする。
速度を速め、フェイト達の所につくとプリシアとアリシアが虚数空間に落ちていくのが見えた。
あそこは魔法が使えない。落ちたら最後、重力に従って落ちていくだけ。
「エミル……!」
フェイトが俺に気付いて声をだし、俺はフェイトの頭に手を置く。
「お前の思い、無駄にはしない。お前の願いを届かせて見せるさ」
フェイトの頭から手を離した俺は虚数空間に近づいた。
「エミル……何をっ!?」
「フェイト達は先に脱出してろ。俺の事は心配するな、少し行って来る」
「エミル……?エミルーーーー!!」
俺は、自ら虚数空間に落ちた
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