響きあう心
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俺達はフェイトを別の部屋に移動させる最中に先に部屋を出たクロノと出くわし、なのはとユーノが一緒に行くとクロノについていく事になったのだが……
「君は、どうするんだ?」
「俺は少し遅れて向かう。なのは達を任せた」
クロノ達と別れた俺はアルフを連れてフェイトを別室へと運ぶ。
フェイトを寝かせて、なのは達の様子を見る。今の所、問題はなさそうだが急ぐに越した事はない。
俺はアルフの横に立ってフェイトを見た。
「フェイト……周りをよく見ろ。……最初の記憶が他人の者でも、お前にはお前として生きた時間があるだろう。その時間に嘘はない、フェイトはフェイトだ」
そっとフェイトの頭を撫でる。
「俺は、フェイトを信じている。……だから、戻って来いよ。お前は、生きていても良いんだ。こんなに心配されてんだからな」
そうして俺は部屋を出た。
遅れて来たアルフと共になのは達のもとへと向かう。
◆ ◇ ◆
ずっとそばにいてくれたアルフ。
なんどもぶつかった真っ白な服の女の子。
そして、私を心配してくれる不思議な男の子、エミル。
母さんに認めてもらう以外に生きる意味なんてないと思っていた。
それができなきゃ生きていけないんだと思っていた。
『お前は、生きていても良いんだ。こんなに心配されてんだからな』
捨てればいいって訳じゃない。逃げれば良いって訳、もっとない。
私達の全てはまだ、始まってもいないのかな?
『フェイト……周りをよく見ろ。……最初の記憶が他人の者でも、お前にはお前として生きた時間があるだろう。その時間に嘘はない、フェイトはフェイトだ』
彼の声が、頭に蘇る。
『俺は、フェイトを信じている。……だから、戻って来いよ』
私はバルディッシュに問いかける。
いつもそばにいてくれたバルディッシュ。
「お前も、このまま終わるなんて嫌だよね」
『Yes, sir.』
ふわりと彼に撫でられた頭が温かくなった気がした。
彼が、背中を押しているような気がした。
いや、彼だけじゃない。
私の周りには私を心配してくれる人がいる……
「行こう、バルディッシュ。本当の自分を始めるために、今までの自分を終わらせよう」
◆ ◇ ◆
「エミルお兄ちゃん!アルフさん」
「エミル!それにアルフさん」
なのは達の近くにワープした俺とアルフ。
アルフにはこれから何をするか伝えているから俺からすぐさま離れていく。
「最初から全力で行く。全員俺から離れな!……響きは契約の絆、我と契約せし神話の魔物達よ、我が元に来よ、魔物の王と契約せし守護者、魔物召喚、神秘なる魔、来よ!語られし魔物達よ!」
複数の魔方陣が館中に表れ、そこから強大な力を纏
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