SAO編
第一章 冒険者生活
6.終戦の夜に想う
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ュレットを装備し、自分の首元に現れたネックレスを触っていました。
「この、手作り感満載なところが、なんていうか、いいよね〜」
ヌート・アミュレットを貰ったときのことを私が思い出していると、ネリーが手を伸ばして私の首元にあるそれに軽く触りながら言ってきました。
「うん。こういう素朴な感じなの、私は好きかな」
私がそう言うとネリーは、たははと苦笑し始めました。
「……?」
「ううん、これを貰ったあとのこと思いだしちゃって」
「……え、ああ。アレ……ね」
このアミュレットを貰い、村長さんの話が終わると、いきなり何も無かったかのように村長さんは、ただの《NPC》に戻ってしまいました。先ほどネリーが言っていましたが、そのときは私もあまりの何も無さに拍子抜けしてしまいました。――え……これで、終わり……? と。
「普通のゲームじゃ当たり前なんだが……ここまでリアリティあると、逆に違和感バリバリだよなぁ……」
そのとき呟いたリックさんの言葉に、チマ含めた何人かが頷いていたのが、凄く印象に残りました。
それから村長宅を出た二十名ものプレイヤー。
何人かは打ち上げをしたいと言っていましたが、流石にそれに同意する声は多くありませんでした。
普段なら騒がしいのが好きなネリーやチマも、今日に限っては早く休みたいという感情がにじみ出ているようでした。
「しつこかったよねー」
隣のネリーが、うんざりといった様子で呟きました。
村長宅から出た後は、多数決により今日は解散ということになり、みんなで宿屋に行くことになったのですが……。
「やっぱり明日は朝一で……かなぁ」
「……私もそれが良いかな。明日までアレは……ね」
宿屋への道、いえ宿屋に着いてからも、私とネリー、チマは、レイド参加者のプレイヤーのみなさんからPTの誘いやらフレンド登録やら、今後作るギルドへの誘いなどを受けました。あまり男の人と話すのに慣れていない私には、それは少しつらい状態ではありました。
でもそのときは、キリュウさんが庇うように前に出て下さり、キリュウさんに睨まれた人たちは渋々と強引な勧誘は止めて下さいました。
私たち三人とキリュウさんがそれぞれの部屋に別れた後、キリュウさんからメッセージが届き、今後について内密に話合いをしました。
仲間が多い方が命の危険は下がる、それは解っていましたが、それを踏まえて、キリュウさんは私たちの意見を尊重すると言ってくれました。
結論から言うと、私たちは今のままが――私、ネリー、チマ、そしてキリュウさんがいる、四人だけの今が良いということになりました。
では次に、それをどうやってみなさんに言うか、というのが問題に上がりました。
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