狙われた更衣室
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フィオーレ王国の都市、マグノリア。
ここは、その一角にある貸しスタジオである。
ここでは現在、フェアリーテイルの魔導士ウェンディ・マーベルのグラビア撮影が行われていた。
ジェイソン「CUTEぉぉぉぉぉっ!本物のウェンディ・マーベルだっ!凄い!」
この男ジェイソン。
人気雑誌、週間ソーサラの記者である。
ウェンディ「ジェ、ジェイソンさん…そんなに興奮しなくても…」
ウェンディは、ジェイソンの独特のテンションに少し戸惑ってしまっていた。
ちなみに今日ウェンディが行うのは、週間ソーサラの夏の名物、水着グラビア特集の撮影だ。
ジェイソンはウェンディに、オレンジ色のビキニを手渡す。
ジェイソン「じゃあ、これが今日着てもらう水着だ。悪いけど向こうで着替えてくれるかな?」
そう言うと、ジェイソンは早速ウェンディを更衣室に案内する。
そこは物置か何かを改造したスペースらしく、狭い部屋であった。
部屋の真ん中には大きな立て付けの鏡が付いていた。
ジェイソン「着替え終わったら、さっきの部屋まで戻ってきてくれ…あとこれが鍵だけど一応貴重品とかは、持って行ってね。」
そう言うと、ジェイソンは部屋を出て行く。
急に静かになった更衣室に残されたウェンディは、しばらく部屋を見回していたが、やがて荷物をおくと、手渡された水着に着替え始めた。
しかし着替えようと服に手をかけると、不意に誰かの視線を感じた。
思わず振り返る、ウェンディ。
鏡の方からだ。
鏡に映った自分なのだろうか?
気のせいかと思い、上着のボタンを外していく。
その時、鏡の奥では小さな録画ラクリマが光っていた。
???「来たか…」
男の目には、隣の部屋にいるウェンディの様子がよく写っている。
そう実は…更衣室の鏡はマジックミラーだったのだ!
しかも、更衣室にも小さなハイビジョン録画ラクリマが、いくつも仕掛けられている。
もちろん、これは週間ソーサラの上層部の協力がないと出来ない。
しかし今回、男はそれを実現するために、あらゆるコネを使い、金をばら撒いていたのだ。
その非道な男の名は………ドランバルト。
本人は裏切者のメスト・グライダーと名のっている。
彼は元々、新生評議員の諜報部隊所属のエリート魔導士であった。
ドラ「ウェンディ…」
鏡の奥を見つめ、呟くドランバルト。
だが以前、任務の過程でフェアリーテイルに潜入し、ウェンディとチームを組んだ時に、ドランバルトはウェンディを見殺しにしてしまったことがあった。
それ以来ドランバルトは、彼女に対して歪んだ愛情を抱くようになったのであった。
その彼の目には、ボタンを外し上着を脱いでいくウェンディの姿が鮮明に映っていた。
ウェ「よいしょ…ふう…」
上着を脱ぎ捨て、淡い水色のスポーツブラになったウェンディ。
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