閑話 双紫異変U
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とってもハイなフランちゃん。
「あー。お兄さん攻撃しないから飽きちゃった」
「そうかい。じゃあ、帰るよ」
子供は飽き性。よかった、生き延びれた。
「キューっとして」
「ッッ!!」
俺は少し明るめの弾幕を放ち周囲を淡く照らす。そして、フランの右手狙って緋想の剣を投げる!
斬ッ!
狙い通り、フランの右手首を切り落とした。確かどこぞの小説では、吸血鬼の防御力は攻撃力に反比例するらしいからな。簡単に切り落とせた。
「・・・・・・・・・・・・・・・」
ヤバイ。多分キレた。
「フフフフフ・・・アハハハ・・・アハハハハハハハ!!」
なっ!ついに狂ったか!?
「なんだ!お兄さん攻撃できるじゃない!」
「クソッ。攻撃しちまった。攻撃せずに逃げるつもりだったのに」
「ダメだよ!こんなに面白いんだから!もっと遊ぼうよ!」
やっぱり狂ってる!俺が投げたのは緋想の剣だ。『弱点』を突く剣だ!吸血鬼の弱点が練り込まれているのだから、相当痛いはずなのに、笑うなんて!?
「アハハハ!お兄さん!名前は何て言うの!?」
「ちゃんと覚えとけ!エンだ」
「エンお兄さん!壊れないでね!」
『QED「495年の波紋」』
フランを中心に波紋のように無数の弾幕が広がるスペル。狂うといきなり使うんですか?
「ああ。壊れるつもりは更々ねぇよ!」
『境符「緋色の四重結界」』
四重結界に緋想の剣の気質を纏わせた常に相手の攻撃に有利な結界。
それでも、ふざけた威力をもつ弾幕を防ぎきれるかはわからない。
「フフフ、やっぱり防ぐんだね。じゃあ、これはどう!?」
左手に持っていた『レーヴァテイン』を振るってきた。なんなんだよ。スペル二個同時って。いやまあ正式な弾幕ごっこじゃないんだけどさ。反則だよ。
壊される結界。その凶刃と狂弾が俺を襲う。ああ、死ぬのかな。
このとき、俺の意識は完全に途切れた。だが、なんの因果か、意識の対極にある『無意識』が、俺の体を動かした。
『境界「全てを二つに断つ線」』
全てを断ち、全てを遮る境界が引かれた。
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うぅ。俺はどうなった?最後、波紋と炎剣が襲ってきて、それから・・・・・・。
「・・て、お・・、・き・、起きて!」
「んあ!?」
誰かに叩き起こされた。俺、生きてるのか。よかったぁ〜。
「あ〜!やっと起きた!」
・・・フランさん?いやぁ、夢のシチュエーション?殺されかけた相手に起こされるって怖いんだぞ!
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