閑話 双紫異変U
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不法侵入じゃねえかよ・・・・・・
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ふと、目を覚ますと、寝ているはずなのに地面が硬い。いや、これは床に寝ている感覚と言えば分かりやすいだろう。フローリングとかに寝ているような感覚。今度は拉致ですか!?
「ここは!?」
起きて喋って気が付いた。また、男になっている。いやまあそれは別にいいんだ。ただ、境界を操る程度の能力があんまり使えなくなるかもしれないのが嫌なんだ。案の定、ほんの少しのスキマと、ほんの少しの種族変換しかできなかった。前より増えている分、ましか。
「んで、ここはどこ?」
周りを見渡す。洋風の家のようだ。紅が映える、結構な豪邸だ。
「不法侵入じゃねえかよ・・・・・・」
うん。ゆかりんは不法侵入上等なんだろうけど、俺は生憎そこまで至ってない。まだ根は人間なんです。
とりあえず、今の俺は殆ど無力に等しい。だから、武器の雪器を取りだし、腰につけておく。そして、
「不法侵入してすいません。俺はさっさと出ていくので、どうか誰にも会いませんように・・・」
誰に何を言っているのかわからない意味不明な台詞を吐きながら歩み始めるのだった。
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暫く歩いて気が付いた。
「やけにこの屋敷広いな・・・・・・」
バカみたいに広いのである。エントランスがどこにあるかすらわからない。マップぐらい張っておいてよ。スキマで出れないんだからさ。また、力の殆どを失うって・・・。
「いっそのこと窓から出るって手もあるか」
と、窓の方を見たら、窓まで紅かった。
「ガラスまで紅いのかよ・・・・・・」
そう思って近づいて気が付いた。ガラスが紅いんじゃない。外の景色が紅いんだ!
「なんなんだよ!一体!」
窓ガラス越しに外の景色をみる。紅い靄のようなもの、いや、これは霧だ。紅い霧。
え、ちょっと待てよ。まさか・・・・・・。
「紅霧異変、東方紅魔郷?」
まさか、そんなわけ・・・・・・。
「また、幻想郷に来ちまったのかよ・・・・・・」
俺って忘れ去られやすい体質なのかねぇ。
「・・・・・・となると、ここが紅魔館と考えるのが妥当・・・か」
全くもって面倒な場所に来たものだ。俺はそう思いながら、スキマを開き緋想の剣も取り出しておく。願わくば、この幻想郷の緋想の剣が黄色であることを
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