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ヘタリア大帝国
TURN133 隠された航路その五
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「あと一歩だってのにな」
「私もそう思うわ、けれどね」
 それでもだとだ、ハンナはここで一同に話した。
「戦力は今も圧倒しているから」
「ここは下手に攻めない方がいいね」
 アメリカ妹がハンナに応えて言った。
「そうした方がいいね」
「そうよ、今度の作戦会議でそのことを提案するわ」
 ハンナは一同にこうも話した。
「そういうことでね」
「俺の性に合わないがそれがいいな」
 苦い顔で応えたダグラスだった、だが何はともあれ。
 今はそれが妥当だった、枢軸軍はロンドンと目と鼻の先にあるパリに集結したまま今は防戦に務めるのだった。
 この状況にだ、リンファは仕方ないといった顔でランファと彼女の祖国達に対して話すのだった。
「今の状況では」
「ええ、敵がいつもあちこちに出るからね」
「そこに戦力と物資を回さないといけなくなったある」
「だから下手に攻められないあるよ」
 そのランファと中国兄妹が応える。
「全く、これで最後なのに」
「おかしなことになったある」
「変な展開あるよ」
 三人で溜息をつく、しかしここで。
 ランファはすぐに気を取り直してこう一同に話した。
「いや、それでもね」
「それでもあるか」
「何かあるあるか?」
「うん、折角パリにいるからね」
 だからだというのだ。
「パリを楽しまない?」
「観光地を回ってあるか」
「オフランスの料理も食べるあるな」
「そう、そうしない?」
 こう一同に提案するのだった。
「折角だからね」
「あの、ランファ私達は」
 真面目なリンファは曇った顔でランファに応えた。
「戦争をしているから」
「遊ぶなっていうの?」
「真面目にね」
 そうでなければというのだ。
「だからそんなことは」
「いいじゃない、少し位なら」
 享楽的なランファは真面目なリンファにあっさりと返す。
「息抜きも必要でしょ」
「だからなのね」
「そう、観光地を回ってね」
「美味しいものを食べるのね」
「オフランス料理は祖国さん達のお料理に匹敵するから」
「うん、確かにここの料理は凄いある」
「私達が食べてもそう思うある」
 中国兄妹もオフランス料理についてはこう言う。
「伊達に誇りにしている訳ではないあるよ」
「美味しいある」
「だからね、ここは楽しもう」
 どうせ積極的に攻撃を仕掛けられない、それならばその間にだというのだ。
「そうしよう」
「そうね、確かに戦うだけを考えていたら息が詰まるから」
 リンファもランファの話には見出すものを認めていた、それでだった。
 中国一行はパリを楽しむことにした、それは他の面々も同じだった。
 戦争は今のところ膠着状態だった、後方も攻撃を受けているが星域単位では時折出て来た敵艦隊に迎撃艦隊を送って倒
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