暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
オリジナルストーリー 目覚める破壊者
54話:現実となる悪夢
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代償が結構でかいからな、あまり使わない…っていうか個人的に使いたくなかった」

ま、今はそんなこと言ってられないけどな、と肩を落として言う。

〈万が一、ダメージがでかくてあなたが倒れたら、どうするんですか!?〉
「そうならないように祈るさ」
〈しかし…!〉
「死なねぇよ…そんなつもりは、毛頭ねぇ」

士の言葉に、トリスは押し黙る。これ以上説得しようとしても、考えを変えることはないと悟ったからだ。

「悪いな、こんなバカな主人(マスター)でよ」
〈…いえ、そんなことは〉
「そう言ってくれると、ありがてぇ」

それじゃあ、と士はさらに続けた。

「俺と、地獄へ相乗りする覚悟は…あるか?」

少し笑っているのだろうか、少し声のトーンを上げて、士はトリスに尋ねた。

〈―――…もちろん、何処までだってついていきます。私は、あなたの相棒(バディ)なのですから〉
「ほぅ、そう言ってくれるか…」

トリスの返事を聞いた士は、少し嬉しそうな声でそう言った。

「そんじゃ…行くぜ!」
〈 Yes, master 〉

そして士は、怪人達の群れに向かって走り出した。その途中で、持っていたカードをバックルへ挿入する。

〈 FORM RIDE・OOO GATAKIRIBA !! 〉
〈ガータガタガタキリッバッ、ガタキリバ!〉
「おおおおおぉぉぉぉぉぉ!!」

士の目の前に、三枚のメダル型のホログラムが現れた。それらが一つとなり、俺の体へ張り付く。
士の体はブレイドから、オーズ・ガタキリバコンボへと変わる。さらにガタキリバの能力で、分身体を作り出す。

五十体程の分身体が、一斉に怪人達へと飛びかかった。












『合同調査任務における報告』

今回の合同調査にて、未確認の反応の正体を確認。
調査メンバーはこれとの戦闘に至り、撃退。その戦闘の中で負傷者が複数名出た。

また、調査の途中で怪人と遭遇。調査に当たっていた門寺二尉がこれの対処に当たった。
隊員を連れて一時撤退したヴィータ曹長の報告により、急遽隊を再編成し、怪人の対処へ当たった門寺二尉の救援へ向かったが、そこでは門寺二尉の姿は見受けられなかった。


今回の任務での負傷者、行方不明者は以下の通りである。

重症者:高町 なのは准尉、他数名。

軽症者:隊員約二十人。

行方不明者:門寺 士二尉。


未確認の正体の詳細、また現在行方不明の門寺二尉に対する対処など、詳しいことは後日改めて報告書をまとめる事とする。



 
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