暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
オリジナルストーリー 目覚める破壊者
54話:現実となる悪夢
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はぁ…くそっ…」
「―――だぁぁあああああっ!」

そこへやってきたのは、ヴィータちゃんだった。周りに寄ってきた虫を弾き飛ばし、地面に着地した。

「なのは!士!大丈夫か!?」
「この状況で…大丈夫だって、思えるんだったら…眼科行った方がいいぞ…」

地面に突き刺さる士君の剣を抜き取って、急いでやってくるヴィータちゃん。士君はヴィータちゃんから剣を受け取ると、すぐに剣を地面に突き刺して、自分に刺さる鎌に手をかけた。

「ば、バカッ!それあんま触んない方が…!」
「うっせぇ……くぅぅっ、うぁあっ!」

ヴィータちゃんの忠告も聞かず、士君は鎌を抜いて放り棄てた。
苦痛で声を上げて、左手で脇腹を抑える。だけどすぐに剣に手をかけて、一枚のカードを取り出した。

〈 ATACK RIDE・RECOVER 〉

それをベルトへと入れてバックルを回すいつもの動作をすると、ベルトの宝石のところから、光の粒子が出てくる。それが士君の左脇腹と、私を包み込むように移動してきた。
その光は私の中に入ると、全身にあった痛みが引いていくのを感じた。なんか体が楽になっていくのがわかった。

「これは…」
「俺の唯一の…回復魔法、とでも…言おうか」

士君の傷も塞がっているようで、左脇を摩っていた。体には血が付いたままだったけど。

「でも俺となのはの傷口をふさぐので精一杯で…あくまでも応急処置程度だから、下手に動かすのは、あまりしない方がいい…」
「あ、あぁ…幸い、さっきの奴はだいぶ減ったし、少し待っててくれれば私が―――」

ヴィータちゃんがグラーフアイゼンを構えて、再び戦いに向かおうとした瞬間、視界の向こうに銀色のオーロラが見えた。あれはいつもの…怪人がやってくる時の…

「―――…なんて、タイミングの悪い…」
「マジ…かよ…」

そこからやってきたのは、何十体もの怪人達。それを見て士君もヴィータちゃんも、難しい声を上げていた。

「…ヴィータ、他の連中は?」
「あ、あぁ…―――…っ!?…他のところにも怪人が出たらしい。しかもあいつらの所為で怪我人もいる…その中には重症な奴も……。正直言って、状況はかなりヤバい…」

くそっ、と顔を歪めて嘆くヴィータちゃん。それを聞いた士君は、ゆっくりと立ち上がり、ヴィータちゃんより前に出た。

「……ヴィータ、お前はなのはと隊の奴らを連れて、一旦引け…」
「なっ!?何言ってんだよ!今の状況わかってんのか!?」

ヴィータちゃんは前に出てきた士君の肩を掴み、士君を止める。

「引くってことは、奴らの追撃戦になる!そうなると、怪我人が多いこっち側が、圧倒的に―――」
「だったら誰かが残って、奴らを足止めすればいい」

その言葉を聞いて、ヴィータちゃんは目を
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