暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
オリジナルストーリー 目覚める破壊者
54話:現実となる悪夢
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それが起きたのは、その数日後だった。
その日は管理局の仕事で、なのはとヴィータの所属する武装隊と、俺の所属する武装隊の合同調査任務をすることになった。
調査先はとある辺境世界で最近見つかった遺跡で、そこで時々妙な反応が出たり消えたりを繰り返している、とのことだった。可能性として、ロストロギアが関係しているかもしれない、との見解もあった。
なので管理局としては、しっかりとした調査をする必要があるという結論に至り、最初は時間のあったなのはの部隊に。そして怪人達…“大ショッカー”の可能性も考慮され、俺のいる部隊にも調査の指示が出たのだ。
「サーチャーは撒いたが…なんだ、物寂しい雰囲気の場所だな」
「まぁ、辺境の世界だからな。そう思えるのも仕方ないんじゃないか?」
そんなもんか?と少し眉を寄せて、ヴィータはさらに周りを見渡す。
ところどころに石でできた柱が、斜めだったり途中で折れてたり、様々な状態で建っているこの遺跡は、周りを見るだけでは何者かの気配はない。ここで反応があったとは、思えない程に静かだった。
空は今にも雪か雨は降りそうな黒い雲で覆われ、太陽の光があまり見られなかった。
「しっかし、ヴィータと一緒の仕事ってのは、あんま無かったな」
「…なんだよ?」
「んにゃ、別に」
「こっちとしてはなのはと同じだし、さらにお前と一緒になるなんて、思いもしなかったけどな」
はっはっは、酷い言い様だな。
心の中ではそう笑いながらも、俺はふと視線を後ろに向けた。そこにいるのは、ゆっくりとした足取りで浅く積もった雪を踏みしめるなのはがいた。彼女の顔は前を見ておらず、さっきからずっと下を向いたままだった。
「…どうした、なのは?大丈夫か?」
「え!?あ、うん…大丈夫…」
俺の質問で顔を上げるが、弱々しい返事と共に再び視線を落としてしまった。
その様子に、ヴィータはさらに眉を中央に引き寄せた。お前それ以上やったらシワになるぞ?
最近、なのはの様子がおかしいことに気づいたのは、ここ数日のことだった。
まず見るからに元気がない。俺達に見せる笑顔に、何処となく違和感のようなものを感じていた。
さらに、何もないところで時々つまずくようになった。酷い時には完全にコケてしまう事すらあった程だ。
「……はぁ…」
「…なのはの事か?」
「あぁ…なんか最近様子おかしい気がしてならないんだよ…」
「そうか?ドジでコケそうになるのは、前にもあったと思うぞ?」
「まぁ、そこは否定しない」
ヴィータの言葉に、頭を掻きながら答えた。
なんでだろうな…何処か棒の先で突っつかれるような……
その時、数日前に見たあの夢が頭を過った。いきなりの事で、思わず表情を変えてしまう。
「なんで
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