第10話
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、家老である佐久間様の部隊が、築城に失敗して敗走を余儀なくされた、との情報も得ています」
ひよ子「ふわー。さすが野武士の棟梁だね、ころちゃん……」
転子「情報が私の稼ぎの源だしね。それで、ええと…」
竜司「竜司隊組頭、三上竜司…と言っても俺とひよしか居ない部隊だが、まぁ好きに呼んでくれ」
転子「それで竜司様。私達野武士の力が必要とのことですが…美濃衆と戦をするのですか?」
竜司「さっき言った通りだ。今回は戦ではなく、墨俣に城を建てる手助けをして欲しいと思っている。まずは俺の考えた策を聞いてもらえるか?」
転子「わかりました。聞きましょう。で、その作戦といのは?」
竜司「ひよ。持ってきた地図を出せ」
ひよ子「はい!」
地図を広げ、指で位置を指し示しながら、建城予定の場所を説明していく。
竜司「この長良川の本流と、細い川が交差しているこの位置に築城予定地にしようと思う。でだ、この築城の際、肝心になってくるのがこの川だ」
転子「長良川ですね」
竜司「そう。佐久間殿の部隊が敗走したことに際し、詳しく聞いたところ、築城の準備をする間もままならず、敵の襲撃を受け、敗走を余儀なくされたようだ。そりゃそうだろうな。仮にも敵の目前で築城しようってんだから。敵襲を受けても仕方がないーーーー」
竜司「そこでだ。俺達は予め城の部品を長良川上流である程度組み立てておいて、そこから筏で一気に長良川を下る。夜の闇に紛れてな」
俺の説明をひよ子と転子は黙って聞いている。
そして俺は指で進行経路をなぞりながら、説明を続ける。
竜司「後は一気に川を下って墨俣に上陸したと同時に、予め用意してあった部品を手早く組み立てる。組み立てる際、敵の襲撃も勿論予想される。なので、まずは防御柵を建て、堀を掘って美濃勢の襲撃に備える。後は順序よく組み立ててもらえれば良い。迎撃には俺も参加するしそこは心配いらないだろう。説明は以上だ」
ひよ子「なるほど!お頭すごいです!」
転子「うん。こんな築城の仕方、初めてみるけど、これだったら何とかなるかも…」
竜司「無理にとは言わない。けど俺達には人員が居ないんでな…できれば強力してくれると助かる」
転子「準備と報酬、その両方で結構な銭が必要になりますが、その辺りは?」
竜司「織田三郎曰く。美濃攻略は織田家の悲願。それが成功するならその辺は惜しまないだろう。おそらく君の言い値は飲んでくれるはずだ」
転子「ふむ…分かりました。仕事の危険度から考えればある程度、値は張ってしまうのは仕方ありませんが、そこはご理解いただきたく…」
竜司「承知している」
後は久遠に説明すればいいか…後、もう一つこの作戦に必要なことも…。
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