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戦国†恋姫 外史に飛ばされし者
第10話
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す。久遠様が来られる頃にはもう少し完成に近づけるかと思います」

竜司「そうか。じゃあひよは引き続き、築城の陣頭指揮を。ころは、怪我をした者達を俺の周りに連れてきてくれ」

転子「はい!うぇ?何をするんですか?お頭」

竜司「怪我を治す。まぁちょっと普通とは違う方法だけどな」

転子「そ、そんなこともできるんですか!?さすがは天人と呼ばれるだけのことはありますね!」

竜司「まぁそういうわけで、よろしく頼む」

転子「はい!了解しました!}

竜司「それと、元気なものを集めて、遺体を一箇所に集めてくれ。後で火葬する」

転子「そ、そんな!敵ですよ!」

竜司「それでも、この世に生を受けた者達だ。最後に看取ってやるのも敵に対する礼儀でもある。俺はそう思っているがな」

転子「なるほど。分かりました。おっしゃる通りに」

竜司「…(それにしてもさっき…お頭って言わなかったか?ころのやつ)」


 そんなことを考えなら、ひよたちに命令する。
そして、怪我をした者は治療し、そして戦死した敵の兵は城の外に纏め、一斉に燃やし皆で手を合わせた。


竜司「安らかに眠れ…そして次に生を受けし時は平和であることを祈る…」


 時間にして数分と言ったところだろう。
この長く、短い時間で皆の顔はより一層引き締まった。
まるで、その者達の分も俺たちが背負って生きていくと誓うように…。
その後、久遠からの援軍に城を引渡し、俺達は尾張へ帰還することになった。
これにて、俺達竜司隊の初陣、墨俣一夜城防衛戦は、俺達の大勝利に幕を下ろした。




 墨俣一夜城から一夜明け、その日は前日の興奮がまだ続いているのか早起きしてしまった。
そして帰蝶から久遠に呼ばれているとのことで、俺は早々と準備をし、清洲城へ向かった。


久遠「竜司!よくぞ…よくぞやってのけてくれた!」


 久遠がいるであろう評定の間に入ると、いきなり久遠が抱きついてきた。


竜司「やれやれ…落ち着けよ。俺は役目を果たしたまでなんだから」

久遠「そう言うな!我はとても感謝しているのだ。いや、感謝してもしきれん。我は言葉が浮かばん。…とにかくありがとうだ。竜司」

竜司「まぁ…その言葉、有り難くもらっておこう。と言っても俺は大して何もしてはいない。ただ下知を下して、敵の初撃を受け止めただけだしな。全てはひよところ。そして、囮を引き受けてくれた久遠たちのおかげだ」

久遠「我らとて大したことはしていない。が、そうだな。…ありがとうだ。竜司」

竜司「あぁ…」


 久遠の言葉に頷くと、俺はその場に座り込む。


久遠「お、おい!どうしたのだ竜司!」

竜司「いや…人を殺すのは…相変わらず慣れ
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