『三十三話』〜歌姫を探せ 前編〜
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て」
「なるほどな……」
思ってたよりもちゃんと考えられてるな。これなら見つかるかは分からないが、少なくとも情報は手に入るかもしれない。
まぁ、絶対に見つからないと思うが。
「その赤いシールもいくつかあるが何処から行くんだ?」
「その中の海鳴公園は赤の中でも一番出現率が高いらしいの」
「だからまずはそこかな」
だって
「じゃあさっそく行くか」
『月夜の歌姫』って俺だからな。
皆は 覚えているだろうか? 昔、俺が翠屋に初めて訪れた時、士郎との会話を。
『病室でも言ってたけど『あの子』ってなのはのことかい?』
『はい、ちょっと約束みたいなものをしましてね』
月夜の歌姫はこの『約束』に関係する事だ。
俺は初めてなのはに出会った時にある約束を交わしたのだが、今は話さなくてもいいだろう。
「いないわね……」
現在地海鳴公園。
あれから海鳴公園を始め赤シールの地点だけでなく、青や緑のシールが貼ってある地点も見て回ったり近くの人に聞いて回ったりしたが結局正体を掴めそうな情報は得られなかった。
「あまり信憑性のある情報もなかったの……」
なのはの言うとおりだな。
得られた情報と言えば、
曰く、歌姫は昔に死んだ歌のうまい綺麗な女性の霊である。
曰く、歌姫はどこかの新人歌手の練習をしているだけである。
曰く、歌姫は女ではなく男である。
などなど、ほとんど同じ様なことしか聞けなかった。
まぁ、最後のはあっているんだが……何故ばれてんだ?
「人探しって、難しいね……」
「当たり前だろ。海鳴にどれだけ人がいると思ってる。それ以前に海鳴の人間じゃないかもしれないんだぞ?」
「「「うっ……」」」
俺の言葉を引き金に三人が落ち込み始める。なんか打たれ弱くないか?
その時、
「ねぇ君達、ちょっといいかな?」
「うん?」
一人の女性が声をかけて来た。
「なんでしょう?」
「ちょっと聞きたいことがあるんだけど……いいかな?」
女性は少しなのは達を見てから俺に向きなおって聞いてきた。
たぶん今の状態のなのは達は聞く事は出来ないって考えたな。
「答えるのは構わないんですが、どちらさまでしょう?」
「あぁ、ごめんなさい。私こういう者なの」
そう言って彼女が手渡してきた名刺には
『海鳴ジャーナル 専門ジャー
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