DAO:ジ・アリス・レプリカ〜神々の饗宴〜
第十七話
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「《ギア》以外の神器級では、世界の中心である《白亜宮》に存在すると言われる宝具、《アッスール・ヤラ・アッスール》があげられます」
「……《原初のときを見た者》か?あれは《神器級》と言えるのだろうか……」
コクトの疑問形に、なんでさ、とカズが問う。
「……この世界の中心である《白亜宮》なる建造物には、真の神が住まうと言われています。そこには、世界が誕生するのを見届けたと言われる神器、《原初のときを見た者》が封印されていると聞きます。彼の神器は、世界の再設定を可能とする……という噂を聞いたことがあります。残念ながら私は《白亜宮》に赴いたことはないので、それをじかに見たことはありませんが……」
「俺は見たことがあるぞ」
コクトが告げる。
「一度だけ、ウォルギルの馬鹿とラーヴェイと共に、《白亜宮》に行ったことがある。その時、偶然あれを見たことがあるのだが……とても、《神器》とは言えない外見だった」
「……どんな、外見だったんです?」
ハクアが、興味深げに聞く。いつの間にやらメガネなんか取り出しちゃっている。
「―――――人の顔だ」
ぴしっ、とメガネにひびが入る。
「黄金に光り輝く人の顔。それが、表示される緑色の半透明の光を眺めながら、なにかを小声でぶつぶつと呟くんだ……不気味、以外の言葉が思いつかない。あそこに神の神々しさなんてない」
それに……とコクトは続ける。
「《白亜宮》の中は、何かがおかしい。あんなにでかいのに、だれも住んでいる風には見えないんだ。なのに、誰かの視線を感じる………」
「《白亜宮》……そこは、どんな外見だったんです?」
その名前に、どこかちくちくと反応する物を感じたセモンは、思わずコクトに問うていた。
「その名の通り、純白の城だ。大理石とも、プラスチックとも取れない素材で作られた、な……」
その外見に―――――セモンは、心当たりがあった。あれは、この世界に初めて来た日の夜。夢の中で、小波の後ろに屹立していた巨大な城。あれが、恐らく《白亜宮》――――となると、そこに世界の秘密が、この世界の真実がある可能性はかなり大きい。
なら……行かない手はない。
「なあ、皆……もし、首尾よく《冥刀》を手に入れられたら……俺だけでもいい。《白亜宮》に行かせてくれないか」
***
小波が口にした、世界の秘密。それを解明するために、セモンは此処にいる。コクトの話を聞く限り、《白亜宮》は危険な場所だ。《真の神》がいるというのだから、何が待っているのかもわからない。
そのための《冥刀》だ。彼らに対抗するためには、神威にも匹敵すると言われる《神器》を手にする必要がある。
「……そろ
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