暁 〜小説投稿サイト〜
SAO 〜冷厳なる槍使い〜
SAO編
第一章  冒険者生活
4.違和感の正体
[7/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
来た翌日、リックPT、クラウドPT、ジョーストPTが、森側の門の正反対の位置にある川側の門から時間差で入ってきた。
 そして、それぞれの理由――クエストを受けたり、情報を聞いたり――で村長宅へ訪問。しかし、それは《大規模戦闘(レイド)クエスト》開始のフラグだった。
 クエスト内容は、二百匹ものモンスターの群れから村を守ること。しかし、難易度が高いと言われる《大規模戦闘(レイド)クエスト》の割には、襲ってくるモンスターの数が少な過ぎるという指摘が入った。皆で話し合う内に、俺が森で戦った本来この周辺には居ない筈の《ロウアー・ゴブリン》が怪しいということになり、その対処方法を話した。
 襲ってくる魔物の群れは、二つある川側の門のどちらか、または両方を襲撃するだろうとの村長たちの言葉通り、その両方にモンスターの群れは現れた。そして予想通りに、魔物の群れの半数がソードスキルを使う亜人型のモンスターだった。

 ――む、何だ……?

 俺へのヘイトが弱まり、標的をルネリーたちに変更したモンスターに再び攻撃をして、俺を意識させる。

 ――何故、俺はこんなにも違和感を感じている……っ。

「ギギー!」

 目の前にロウアーゴブリンが迫ってきた。

「……っ!」

 そのゴブリンが俺に向かってソードスキルを放とうとする姿が、昨日森で戦ったゴブリンと重なったとき――――俺の頭に一つの疑問が思い浮かんだ。

 ――そう、だ。何故……何故あのロウアー・ゴブリンは《あの場所》に居たんだ……?

 今までの戦闘で既に体に染み付いた、ロウアー・ゴブリンが放つソードスキルの対処方法を無意識に実戦し、すぐさま足に向かって突きを放つ。

「グギッ!?」

 初動の形を崩してソードスキルの発動を止める。突き出した槍を引きながら、逆に石突を前に出すように横に振るってゴブリンの頬を横から打ち抜く。

 ――難易度の高いレイドという話だ。故に普段はこの周辺に居ない亜人型が出てくるというのは解るし、その亜人型が出てくるというヒントとして一匹だけ通常フィールドに居たというのも解る。

 だがそれなら、何故――――《森側》に居たのか?
 最初に俺がロウアーゴブリンと戦ったのは、森→村→川→山と並んでいる地理上の《森》だ。しかし、モンスターの群れを最初に発見した場所は、村と川を挟んだ向こう側の《山》だという。普通に考えて、モンスターの群れの出発地点が《山》だとしたら、クエスト前のヒントとして一匹だけ居るのだとしたら、山側に出すのではないのだろうか?
 だが実際には、正反対の位置の《森》に居た。……それは、何故なんだ?

 そして更に疑問なのがモンスターの数だ。NPCの報告では二百匹だったのが、川側の左右の門に襲ってきたモンスターの数は
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ