暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
聖十のジュラ
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気にしなかった。

「お・・・終わってねえよ・・・早く・・・これ・・・止め・・・うぷ」
「ナ、ナツさん・・・しっかりして・・・ください・・・うぅ・・・」
「ナツさん!ココロちゃん!まさか毒に・・・」
「ヴィーテルシアさんも!」
「オスネコもよ!だらしないわね」
「あい」
「くっ・・・」

乗り物酔いと毒のコンボで苦しむナツ、毒に苦しむココロとハッピーとヴィーテルシア。
それを発見したウェンディは大急ぎで4人の解毒に取り掛かる。

「デカブツが言ってたな、制御してるのは王の間だとか」
「デカブツじゃなくてリチャードだよう」
「あれか!?」
「あそこに行けばニルヴァーナを止められるんだ」
「したら全部終わり・・・ってか」

確認するかのようにそう言うと、一同は王の間へと向かっていった。











リチャードはミッドナイトと対峙していた。
彼の前には仰向けに倒れるミッドナイトがいる。

「ボクは・・・夢を見る」
「!」
「君も夢を見る」

全身傷だらけ、至る所から血が流れている。
それでもミッドナイトは呟きながら、ユラッと、ゆっくりと立ち上がった。
そして―――――その口角が、上がる。


「真夜中に」


その瞬間―――――――

「ぐああああっ!」

リチャードの体の至る所に切り傷が刻まれた。
ミッドナイトはリチャードに触れていないのに、である。

「あ・・・あ・・・」

激痛が身体を襲う。
そんな中、リチャードは気づいた。

「ボクに魔法は当たらない」

笑みを浮かべ、そう言い放つミッドナイト。

(ミッドナイトのキズがない・・・!?)

先ほどまでボロボロだったその体は、時が戻ったかのように傷がない。
血の一滴も流れず、掠り傷1つなく、立つ事すら簡単な、戦う前のミッドナイトに戻ったかのようだ。

「ボクは父上をも超える最強の魔導士なんだ」

口角が上がる。
その笑みを目に映しながら、リチャードは倒れていく。

(私の祈り・・・弟よ・・・もう1度お前の顔を・・・見たかった・・・)











大の字になって倒れるブレイン。
その顔の模様がまた1つ、消える。

「5つ目の祈りが消えた・・・ミッドナイトよ・・・うぬは決して消えるな・・・」

薄く目を開け、ブレインは呟く。

(それが私の祈りだ・・・)











「どうなってやがる・・・」
「何これ・・・」
「む・・・」
「オイオイ・・・」
「えー・・・」

王の間へとやってきたルーシィ達。
だが、その場にいる全員の表情に笑顔はない。

「何1つそれらしきもの
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