ストライカーズ編!
母さんだから
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時は遡って今朝のこと。
独特な消毒液の匂いと背中どころか全身に走る鈍い痛み。
そこから推測された答えは病院の一室。
今現在入院中ということだった。
「あーあ、また負けたのかよ」
口に出して言うと改めて心が抉られた。
しかし事実、オレは負けた。
せいぜい連れて行かれる時間を伸ばしただけで、止めることなんて出来もしない。
またオレは守れなかったんだ。
<ヒリュー、もう起きたんですね>
机の上に置いてあるだろうヤミの声が聞こえた。
「お前も起動てたんだな」
<それよりもヒリュー、イオリ様やボイル様、シャマル様に連絡を入れたほうがいいと思いますよ>
「それもそうだな。ヤミ、手が動かないから捜査よろしく」
<了解です>
ヤミはそう言ってオレも前にモニターを出す。
それからまず母さんに連絡をしようと思っていると、病室の扉が開いた音がし、誰かが中に入ってくる。
「「ハアァァァァアアァァァァ!?」」
「うるさっ!・・・て、美愛と慎吾?なら納得」
「しないでよ!なんで起きてんの!?わけわかんない、不死身かッ!!」
いつまでたってもうるさい事で有名な我が双子の妹と親友の姿がそこにあった。
そしてなにやら美愛が変なことを考えている予感。
さっきまでの会話から推測するに、人間やめてるとでも思ってるのか?
「失礼な。しっかり人間だよ」
オレが言うとなんとなく驚いた表情をする美愛。
やっぱり当たってたのか。
<ミアミア、とりあえず中に入ったら?シンゴもね>
適当なことで有名なヒカリに言われて渋々ながらに入ってくる。
壁に掛けてある折りたたみ式の椅子を置き、そこに座る二人。
パッと見だからよくわからないが、どこかしらを二人とも怪我をしているらしい。
少しだけ身体の動きに気をつけている節があった。
「二人とも、身体の調子はいいのか?」
オレが言うと二人して驚いた顔をする。
解せぬ。
「おにぃ、誰かに私たちのこと聞いてたの?」
「いや、二人して身体の動きに気をつけている気がしたから」
「物凄いね、その観察眼!」
本気で驚かれた。
「それより、なんで起きてるんだよ」
結局最初に戻った。
まあ、別に話そらしたかったわけじゃないからいいんだけど。
「目が覚めたから起きた。以上」
「「納得できない」」
デスヨネー。
でもそれ以外に言い様がない。
って、あ。
「母さんとボイルさんとシャマルに連絡しないといけないの忘れてた」
二人に一度断ってから母さんに連絡を始める。
とりあえずまた叫ばれた。
そろそろ鼓膜が破れそう。
『陽龍の規格外は今に始まったことじゃないからいいけど、身体は大丈夫なの?』
少しだ
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