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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第二十五話
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スクも大きいですけどね」

 などとしばらく歓談が続く中、ふとなのはが尋ねる。

「そういえば、アスカさんと竜二さんの出会いってなんだったんですか?」
「え?」

 それはある意味で予想外の質問だったのか、一瞬だがアスカの口がふさがらなくなった。しかし、フェイトもそこに突っ込んでいった。

「あ、それは気になる」
「あなたたち、本人がいない前でその話は……」
「いいじゃないですか!寝てるんだし!」
「寝てるって、おいおい……」
「まぁそもそも、接近されても気付けぬなど戦士の恥。後で私がまた鍛え直してやるとするか」
「将よ、今その話は関係ないだろう?」

 ストッパーはシャマルとアルフだが、彼らだけで抑えこめるものではなかった様子。何より、シグナムが別方向に話を吹っ飛ばそうとしたのは彼女故の発破か、それともストッパーの手助けか。

「うぅん……せめて主が目覚めてから、というわけにはいきませんか?」
「アスカさんがそういうなら……」

 しかし、結局アスカの一言で引っ込んでしまうのは、やはり彼女たちにも罪悪感みたいなものがあったということだろうか。

「おっと、少し一人でいても大丈夫ですか?」
「何かあったんです?」
「いいえ、何も。まぁ強いて言うなら、我が主のため、ですかね」

 そういってアスカは一人、会議室を後にした。



 そして彼女がいたのは、外が見える廊下だった。といっても外は暗い宇宙、見えるのは星だけ。現在アースラは、地球に向かって進行しているらしいが、到着は結構先とのこと。

「ふぅ……流石にまだ、外には出せませんよ。着替えもないのに。まぁまだ起きてくれてもいませんがね」

 そんな彼女は窓から見える風景を眺めながら、ただぼんやりとしていた。

「お。そろそろお目覚めですか?お母さんというのは、こんな気持ちなのかもしれませんね」

 すると、彼女は右手を下腹部に当てるその仕草は妊婦のよう。もちろん膨らんでなどいないのだが。

「ふふっ、あーるじ……」

 それこそ、鼻歌でも歌いだすかのようにご機嫌だった。



 そんな中、アスカの内部で夢を見ている竜二は、熱狂に包まれるライブハウスで、いつの間にかその空気に乗っかるように全力で楽しんでいた。拳を突き上げ、声を上げ、時に頭を振り回す。いつの間にか隣の客と肩を組み合って揺れながら歌ったりもしていた。酒は出ていないからアドレナリンが止まらないのだろう。

「いやー楽しかった!」
「またこんなことやってくれへんかなー」

 そして全てのプログラムが終了し、箱の外へと出る竜二。そのまま仲良くなった周囲の人達と連絡先を交換し合いつつ、熱を冷ますために夜の街を一人歩く。

「すっかり遅くなってもうたな
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