最終話〜エピローグ〜
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
かげでママ達も嬉しいって言ってたよ」
ひらひらと舞う桜の花びらが2人の髪を、頬を、肩を撫でていく。それは花が2人を祝福しているようにも見えた。
「パパ、助けてくれてありがとう。パパになってくれてありがとう」
その眠る青年、ライは自分に話しかけてくる少女、ヴィヴィオの言葉に応えるように、その変わるはずのない表情が緩んだように見えた。
数ヶ月前、Cの世界からヴィヴィオの意識をサルベージしたライは、この世界とCの世界との繋がりを断つために、意識だけの状態で『向こう側』に残った。その際にライと意識を同調させていた蒼月とパラディンは機能を停止し、まるでライに付いていったかのようにそれ以来起動することがなくなっていた。
これにはプログラミングを手伝っていたリィンフォースも想定外のことであり、彼女にもどうしてそうなったのかは解らずにいた。
現時点で、ライの状態を大まかに把握しているのは六課メンバーとその後見人である数名だけである。彼らが知っているのはライの意識が未だにCの世界にあること、更に彼にデバイス2機のAIもついて行っている可能性があること、そして彼がこちらの世界に戻る意志があるということである。肉体の方は睡眠状態に限りなく近い仮死状態らしい。医者からすればかなり特殊な事例らしいが、専門知識のない人間からすればちんぷんかんぷんであるが。
ライが眠りについてから数ヶ月。未だに彼は眠り続ける。
だが、それを待つ者たちは彼が起きること信じて疑わない。何故なら彼が最後にヴィヴィオに伝えた言葉を信じているから。
「パパが言ってくれるまで、ヴィヴィオもママも皆パパに毎日言うよ」
それは彼が眠ってから、そしてライの言葉を聞いた六課のメンバーがほぼ毎日行っている行為。それは今日もまた行われる。
守る為に、傷つけない為に眠ることを2回選び、起きる瞬間を知られていない彼に送る言葉。
ヴィヴィオはその小さな口で、精一杯の感謝と願いを込めてその言葉を紡ぐ。
『おはよう』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
以下は今更ながらですが、作者のイメージしていたライと蒼月、パラディンの設定です
最終的なライの魔道士としてのステータス
陸戦ランク:AA+
空戦ランク:D(一定条件下S+)
保有魔力ランク:AA+
総合ランク:AA−(一定条件下S)
陸戦ランクはシグナムとの模擬戦や実戦などでの経験から、当初のAA−から多少なりともアップした。空戦についてはカートリッジに有無によって能力が大きく変わるため、条件付きでの高ランク所持となった。
保有魔力量は成人の肉体であった為、当初のAランクから変動は無いと思
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ